東京、京都競馬場の今開催は雨の影響を受けることが多く、芝ダートとも良馬場で行えることがほとんどなかった。しかし、今週はほとんど雨が降らなかったため、久しぶりに3場とも良馬場となっている。
東京競馬場は火曜日に11.5mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。今開催初の雨の影響がほぼ無い状態なので、先週までとは違ったバイアスが出るかもしれない。
京都競馬場は火曜日に7mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。今開催の芝コースは馬場がタフな状態なので、良馬場でも時計が掛かるかもしれない。
福島競馬場は火曜日に3mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。芝コースは開幕週のため、例年通り速い時計が出るかもしれない。
では、2019年11月2日、土曜日のトラックバイアスを予想する。
【目次】
東京競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前15.7% 4コーナー16.2%(測定時刻8:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前7.8% 4コーナー8.2%(測定時刻8:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーションとシャタリング作業、ダートコースは砂の洗浄
- 週間雨量 火曜日に11.5mm
- 土曜日の天気 晴れで気温は平年並み
- 芝コースの週間作業 火曜日に芝刈り、金曜日に散水
- ダートコースの週間作業 水~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
火曜日に11.5mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良。今開催初の雨の影響がないパンパンの馬場となっている。
土曜日の天気は晴れで気温は平年並み。東京芝は大雨のあと晴れが数日続くと、馬場がカチカチに固まりコンクリート馬場になることがあるため注意したい。
先週の時計は、馬場状態がやや重→良で-1.5秒位。今週は馬場がパンパンの状態なので-1.8秒位か、馬場がカチカチになっていれば-2.0秒以上もありえる。
馬場は良好な状態に見えるが、3~4コーナーの内1頭分が傷んでいる。荒れ具合によってはバイアスが出るかもしれない。
枠は内~外と想定。3~4コーナー内の傷み具合によってバイアスが変わりそうだ。我慢できるようだと内枠有利、傷みが激しい場合は外枠有利になるかもしれない。
直線の伸びはフラットと想定。先週までは雨の影響があり、乾きかけで内が伸びていた。しかし、今週の馬場はパンパンの状態なのでバイアスは出ないだろう。ただ、エアレーション等の効果が薄れて馬場が踏み固められていれば、内が伸びることも考えられる。
前後は展開次第と想定。先週までは馬場が乾く過程で前が残ったり、馬場が柔らかく差しが決まったりしていた。今週の馬場はパンパンの状態なのでバイアスは出ないだろう。
・ダート
週間に11.5mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は良で含水率は7~8%台。良馬場でも少し水分を含んでいる状態だが、土曜日の天気は晴れ予報なので馬場の乾燥が進むだろう。
先週まではすべて雨の影響があり、今開催は良馬場で行われたレースがない。土曜日は今開催初の良馬場でレースが行るので時計の予想が難しい。おそらく、±0秒位か、良馬場でも少し水分を含んでいる状態なので+0.5秒位と想定している。
枠はフラット~外枠有利と想定。今開催は馬場が乾燥する過程で差しが決まりやすくなるため、スムーズに走れる外枠有利になることが多い。今週は良馬場でも含水率が高めで馬場が乾く過程なので、外枠有利になりやすいと想定している。
直線の伸びはフラットと想定。今開催は台風で砂が流れたからか馬場が湿ると内伸びになりやすいが、乾くとバイアスが出にくくなっている。ただ、キックバックが多い場合は内から馬群を捌くのが難しくなるため、そうなると外が伸びる可能性もある。
前後は展開次第~差しと想定。今開催は馬場が乾燥する過程で差しが決まりやすくなる傾向となっているため、今週もその傾向になる可能性が高い。
京都競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前10.9% 4コーナー10.0%(測定時刻9:40)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前5.9% 4コーナー6.0%(測定時刻9:40)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーションとシャタリング作業、ダートコースは砂の洗浄
- 週間雨量 火曜日に7mm
- 土曜日の天気 晴れで気温は平年並みか高め
- 芝コースの週間作業 A→Bコース替わり、水曜日に芝刈りと散水
- ダートコースの週間作業 火~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
火曜日に7mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良。今開催はレース前日や当日に雨が降り良馬場でも馬場が柔らかい状態が多かったが、今週は初めてパンパンの状態となりそう。
土曜日の天気は晴れで気温は平年並みか高め。
今週からA→Bコース替わりとなる。先週までの競馬で傷みが激しい箇所はカバーされたが、画像を見る限りでは馬場に傷みが残っている。
2週目以降の時計は、雨の影響を受けすべてプラスゾーンとなっている。今週の馬場状態は良でコース替わりもしたが、馬場がだいぶ傷んでいるし、今開催の馬場は元々緩い。そのため、+0.5秒位か、もしかしたら+1.0秒以上になるかもしれない。
枠はフラット~外と想定。馬場の傷みが激しいため、なるべく状態が良い外を走れる外枠の方がよさそう。
直線の伸びはフラット~やや外と想定。馬場の傷みが激しいため、なるべく状態が良い外の方が伸びそう。
前後は展開次第~差しと想定。馬場が傷んで前が止まりやすいはずなので、差し有利になりそうだ。
・ダート
火曜日に7mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良で含水率は5~6%台。土曜日の天気は晴れて気温が高いため、馬場の乾燥が進みそう。
今開催は2日目しか良馬場で行われたレースはない。その時の含水率は7%台で時計は±0秒位。今週の含水率は5~6%台で土曜日はもう少し乾燥するため、時計は±0秒位か、もう少し掛かるかもしれない。
枠はフラット~外と想定。先週は大雨で流れた砂を足したからか外枠有利となっていた。今週もその傾向を引き継ぐと想定している。
直線の伸びはフラット~やや外と想定。今開催は少し砂が細かく感じるため、土曜日はキックバックが多いと想定している。そのため、内から馬群を捌いて差すのは厳しいはずなので、外の方が伸びるかもしれない。
前後は展開次第~差しと想定。先週は前が止まり差しが決まりやすくなっていた。今週もその傾向を引き継ぐと想定している。
福島競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前13.6% 4コーナー15.3%(測定時刻9:00)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前7.7% 4コーナー8.1%(測定時刻9:00)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーション作業
- 週間雨量 火曜日に3mm
- 土曜日の天気 晴れで気温は平年並みか高め
- 芝コースの週間作業 月曜日に芝刈り、月・木曜日に散水
- ダートコースの週間作業 月~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
火曜日に3mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良。土曜日の天気は晴れで気温は平年並みか高め。
開幕週で芝を張り替えたばかりなので、福島開催の中でも馬場が一番良い状態。開催前にエアレーション作業をしたので、馬場は若干柔らかめ。
例年のこの開催の時計は良馬場だと-1.0秒~-1.5秒位になることが多い。今開催も馬場状態が良好なのでその位の時計が出そう。
枠は内~フラットと想定。例年のこの開催はバイアスが出ないか、気持ち内有利になることが多い。あまり外外を回されると厳しいかもしれない。
直線の伸びはフラットと想定。馬場が良好なのでバイアスは出ないだろう。
前後は前~展開次第と想定。例年のこの開催は差しが決まらないこともないが、基本的に前有利になることが多い。
・ダート
火曜日に3mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良で含水率は7~8%台。良馬場でも少し水分を含んでいる数字なので、土曜日は馬場の乾燥が進むはず。
例年のこの開催の良馬場のときの時計は±0秒前後になることが多い。今週も含水率を見ると同程度か、少し水分を含んでいるので少し掛かりそう。
枠と直線の伸びはフラットと想定。砂の粒が小さい場合はキックバックが多くなるため外枠有利の外伸びになる可能性もあるが、前開催の傾向を見ると基本的にはバイアスは出ないだろう。
前後は前~展開次第と想定。前開催の傾向を見ると、少し前有利になりやすい傾向となっていた。