トラックバイアス&血統研究

トラックバイアス(馬場のクセ)と血統を研究

【2019年度新種牡馬 2歳リーディング】 1位~5位をデータで分析

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2019年度の新種牡馬は例年よりも多い30頭もいる。中でもキズナとエピファネイアのこの世代は200頭以上も種付けされており、生産者の期待がうかがえる。クラシックを賑わせるかもしれないので産駒の傾向をチェックしておきたい。

全部でリーディング上位10頭を紹介する予定だが、今回は第一弾として1位~5位を紹介する。

 

【目次】

 

 

 

 

1位・キズナ

  • 出走回数:323回
  • 勝利数:33勝
  • 賞金:464,008,000円
  • E・I:1.44

 

表で見るキズナ産駒の特徴

 距離適正、芝

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2019,6,1~12,31

 

距離適正、ダート

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2019,6,1~12,31

 

馬場適正

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2019,6,1~12,31

 

牡牝の違い

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2019,6,1~12,31

 

月別出走数と連対率

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2019,6,1~12,31

 

【解説】

データは全て出走数と連対率で表している。勝利数や勝率だと数が少なすぎてデータを出せないため、サンプルが多い出走数と連対率を出すことにした。

 

距離は、芝はまんべんなく出走し勝利している。すでに2勝している馬も多く、スピード、パワー、スタミナを高いレベルで兼ね備えている印象だ。ただ、ダートを見ると1800mを中心に出走、勝利しているため、本質はマイル以上の中距離が中心になるのではないだろうか。もちろん、2400mも守備範囲になりそうだ。

馬場は、2歳戦のデータなので芝が多くなっているがダートも悪くない。地方の北海道2歳優駿(GⅢ)を優勝したキメラヴェリテも出てきているため、芝で勝ちきれない馬のダート替わりに注意が必要だ。最終的には芝の方が大物が出て勝利数も多くなるだろうが、今のところは芝ダート兼用の評価である。

牡牝の違いは、今のところ大差がない。ただ、芝は牝馬の方が勝利数が多く勝率も高いため、父のディープインパクトと同じく牝馬の活躍が多くなるのではないだろうか。

月別出走数には特徴はない。早い時期からのデビューが多かったため早熟と思われたが、12月になっても極端に勝率が落ちることもないので、今のところ単なる早熟ではなさそうだ。3歳以降の成長力に期待したい。

まだコースのデータは少ないが、今のところ直線が長いコースよりは、中山や京都内回り、ローカルなどの短い直線のコースの方が勝率が高い。父のディープインパクトのようなキレキレの脚を使うというより、スピードで押し切るのが得意な印象がある。クラシックでは、決め手があまり無いため皐月賞向きか?

血統は、今のところクロフネやサクラバクシンオーなど、早熟スピード系との相性が良い。今後はスタミナ晩成系との産駒から大物が出るのかが注目される。

 

 

 

 

 

2位・エピファネイア

  • 出走回数:243回
  • 勝利数:31勝
  • 賞金:334,546,000円
  • E・I:1.30

 

表で見るエピファネイア産駒の特徴

距離適正、芝

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2019,6,1~12,31

 

距離適正、ダート

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2019,6,1~12,31

 

馬場適正

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2019,6,1~12,31

 

牡牝の違い

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2019,6,1~12,31

 

月別出走数と連対率

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2019,6,1~12,31

 

【解説】

距離は、1200mや1400mでも勝ち鞍があるが、基本的にはマイル以上が良い。

1200mや1400mで走る産駒は気性が前向きすぎる印象がある。エピファネイア自身も現役時代は前向きすぎる気性で勝ちきれなかったレースが多かったため、それが産駒にも遺伝して力任せで短距離を走るのだろう。決してスプリント血統ではない。

芝はマイル以上が良いが、2019年末現在で1800mの勝ち鞍が無い。器用さがない産駒が多い印象なので、非根幹距離は苦手なのかもしれない。距離が伸びた方が良い感じなので、気性面で成長できれば中長距離に向きそうだ。

馬場適正は、今のところダートは苦手である。2019年末現在で芝が28勝に対し、ダートは3勝のみだ。強い勝ち方をする産駒もいるため空っ下手ではないが、積極的に狙えるかと言えば疑問である。基本的には芝血統で、ダートを走る産駒は牝系からのアシストが欲しい。ちなみに、地方競馬でもダートはあまり走っていない。

牡牝の違いは、今のところ牝馬優勢である。2019年末現在で牡馬が12勝で勝率9.5%に対し、牝馬は19勝で勝率16.2%となっている。

父系のロベルト系は男前血統として知られ、牝馬はあまり走らないことが多い。しかし、エピファネイア産駒は牝馬優勢であるため、父のシンボリクリスエスよりも母のシーザリオの方が産駒に遺伝するのだろう。

月別出走数は、早い時期からも走っているが早熟ではない印象だ。2019年末現在で2勝している1頭しか産駒がおらず、初勝利したあと休養に入る場合が多い。初年度産駒は早く仕上げる傾向があるため、無理に仕上げた反動があるのかもしれない。血統から見ると、おそらく晩成傾向だと思われる。

血統は、今のところサンデー系、キングカメハメハ、アドマイヤムーン、ジャングルポケットなど、和風の血統が目立つ。日本の馬場で結果を残した母父との相性がいいのかもしれない。

全体的な印象は、キレキレの脚を使うよりも速いペースを追走して押し切る産駒が多いイメージがある。不器用な産駒も多い印象で、できれば広い競馬場の方がよさそうだ。クラシックでは皐月賞かオークス向きでは?

2019年末の単勝回収値は219%で、芝に限ると264%である。人気信頼度も高いが、人気薄で速いペースを追いかけた時に穴をあけるケースが目立つ。

 

 

3位・リアルインパクト

  • 出走回数:144回
  • 勝利数:11勝
  • 賞金:164,848,000円
  • E・I:1.06

 

表で見るリアルインパクト産駒の特徴

距離適正、芝

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2019,6,1~12,31

 

距離適正、ダート

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2019,6,1~12,31

 

馬場適正

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2019,6,1~12,31

 

牡牝の違い

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2019,6,1~12,31

 

月別出走数と連対率

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2019,6,1~12,31

 

【解説】

キズナとエピファネイアはこの世代の中で抜けており、これより下はどんぐりの背比べのような状態だ。

距離はマイル以下がいいようだ。芝は1400mが一番成績が良く、2000m以上は出走自体が少ない。リアルインパクト自身もマイル以下で活躍したように、産駒には短距離適正が遺伝するようだ。ダートはそもそも出走自体が少ないため難しいが、短距離中心である。

馬場適正は、今のところ芝が中心である。ダートが空っ下手ではないだろうが、あまり向かない印象だ。地方競馬でもあまり走っていない。

牡牝の違いは、連対率を見ると牝馬優勢っぽいが勝ち鞍は牡馬の方が多い。まだ判断できないが、スピードを伝える種牡馬っぽいのでそのうち牝馬優勢になるのでは?

月別出走数は、早い時期に活躍している印象だ。6月の連対率が42.9%で12月が6.3%なので、早熟っぽいイメージがある。

他の特徴は、人気の馬しか走らない。2019年末現在では、勝ち鞍はすべて4番人気以内となっている。穴が少なく、人気に支持された馬がそのまま走る傾向である。

全体的にはダイワメジャーに近い印象がある。早熟性がありマイル以下が中心で、先行力がある。3歳以降の成長力がどうなるかは現時点では不明だが、人気で崩れにくいダイワメジャーのイメージで馬券を買った方がいいだろう。クラシックよりもNHKマイルカップ向き。

 

 

 

 

 

4位・ゴールドシップ

  • 出走回数:138回
  • 勝利数:10勝
  • 賞金:150,368,000円
  • E・I:1.10

 

表で見るゴールドシップ産駒の特徴

距離適正、芝

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2019,6,1~12,31

 

距離適正、ダート

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2019,6,1~12,31

 

馬場適正

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2019,6,1~12,31

 

牡牝の違い

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2019,6,1~12,31

 

月別出走数と連対率

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2019,6,1~12,31

 

【解説】

距離は、おそらく想像通りで長い方が良い。芝では1000mでの勝利もあるが、それは牝系の影響が強いためだろう。基本的には長距離血統なので3歳になり長い距離が増えてくると勝利数は増えてくるはずだ。

馬場適性は、基本的には芝が中心である。中央でもダートの出走数が少ないが、地方でもびっくりするくらい少ない。同父系のオルフェーヴルはダートでも結構走るが、ゴールドシップは父と同じく牝系のアシストがないとダートでは厳しいのかもしれない。

牡牝の違いは、牡馬優勢の傾向だ。父のステイゴールドも牡馬優勢の種牡馬で、ゴールドシップもその傾向を受け継いだようだ。大物は牡馬からだろう。

月別出走数は、晩成傾向が見られる。6月は1頭しかデビューできず、産駒初勝利は7月の函館になってから。全体的に仕上がりが遅く、父のステイゴールドと同じく晩成型だろう。おそらく3歳春から本格化する産駒が増えてくるはずだ。

全体的に見ると、ゴールドシップの現役時代に似ている産駒が多い印象だ。速い時計や上がりに対応できないが、時計が掛かったりスタミナ比べになると強い。父と同じく宝塚記念や有馬記念、天皇賞・春で走る産駒が出てきそうだ。クラシックは……菊花賞か、道悪にならないと厳しいかもしれない。

 

 

5位・ワールドエース

  • 出走回数:118回
  • 勝利数:10勝
  • 賞金:128,900,000円
  • E・I:1.20

 

表で見るワールドエース産駒の特徴

距離適正、芝

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2019,6,1~12,31

 

 

距離適正、ダート

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2019,6,1~12,31

 

馬場適性

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2019,6,1~12,31

 

牡牝の違い

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2019,6,1~12,31

 

月別出走数と連対率

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2019,6,1~12,31

 

【解説】

距離はマイルが中心である……と言いたいところだが、2019年末現在でマイルの勝ち鞍は0。なんともつかみどころがない種牡馬である。

速い上がりが使えない産駒が多く、ペースが流れて上がりが掛からないと対応できない印象だ。全弟・ワールドプレミアが菊花賞を優勝したように、ワールドエース自身にも元々スタミナがあるはずだ。そのため、今後は基本的には中長距離が中心で、気性や牝系によっては力任せにスプリントやマイルを走るようになると思われる。イメージとしてはシンボリクリスエスっぽい。

ダートは出走数が少なく、1150mと1200mで勝利している。あまりダートは向かない印象だが、血統から見ると基本的には中距離が中心になるのでは?

馬場適性は、基本的には芝が中心である。ダートも数頭走っている産駒がいるため空っ下手ではないだろうが、血統的にはダートの要素がほぼ0だ。地方競馬では出走数は多いが勝ち鞍は少ないため、ダートを走るには牝系のアシストが欲しい。

牡牝の違いはあまりないようだ。ただ、産駒は軽量馬が多いため出世するのは牝馬になりそう。

月別出走数は、早熟という感じはしない。早い時期から勝利を挙げているが、新馬が得意というわけではなく使われながら徐々に力を付ける印象なので、晩成傾向と思われる。

 全体的にはつかみどころがなく分析が難しい。器用さはあるが決め手がない印象で、ステイゴールドに近い印象だ。クラシックは、オークスか菊花賞向きか?

 

 

 

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