先週は春のGⅠシリーズへ向けた重要なステップレースが3つ行われ、チューリップ賞(GⅡ)はメイケイエールとエリザベスタワーが同着で、弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)はタイトルホルダーが、そしてオーシャンステークス(GⅢ)はコントラチェックがそれぞれ優勝した。
中山競馬場は火曜日に26.5㎜と金曜日に1㎜の雨が降り、馬場状態は芝ダートともにやや重→良。芝コースは週間の雨量が多く馬場が軟らかくなったためか、1週目と比べると時計がかなり遅めだった。
阪神競馬場は火曜日に30.5㎜と金曜日に5㎜の雨が降り、馬場状態は芝はやや重→良、ダートは2日間ともやや重。芝はコース全体がデコボコし傷みも目立ち始めたからか、これまでと比べると時計が遅めだった。
小倉競馬場は火曜日に20.5㎜と木~金曜日に21㎜の雨が降り、馬場状態は芝は重→やや重、ダートは不良→重。芝コースは雨の影響で柔らかく傷みも広範囲に出ているので、この2日間はかなり難しいバイアスが出ていた。
では、2021年3月6~7日のトラックバイアスの結果を紹介する。
【目次】
中山競馬場
芝
3/6 予想
3/6 結果
3/7 予想
3/7 結果
ダート
3/6 予想
3/6 結果
3/7 予想
3/7 結果
【備考】
【解説】
・芝
火曜日に26.5㎜と金曜日に1㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態はやや重。日曜日は良に回復。
コース全体の内ラチ沿いがデコボコし、3~4コーナーには傷みが出始めている。この雨の影響で馬場が軟らかくなり例年通りのタフな状態になっていた。
時計は、土曜日は-0.3秒位、日曜日は+0.5秒位。この雨で馬場が軟らかくなったため、時計が遅くなったのだろう。日曜日の方が遅くなったのは、馬場に傷みが出てきたためだと思われる。
枠は、土曜日はフラット、日曜日はフラット~外。土曜日はまだ内の状態が悪くなかったので、外枠過ぎると厳しいが基本的にはバイアスは出なかった。日曜日は内に傷みが出てきたので、比較的状態が良い外を走れる外枠が少し有利になったいた。
直線の伸びは2日間ともやや内~フラット。前開催時はCコースを使用し馬場が傷み、今開催は傷みが少ないAコースを使用しているため、内から1.5分所位までが伸びていた。
前後は2日間とも前~展開次第。スローペースが多いこともあるが、直線は外が伸びにくかったため差し馬が台頭しにくく前残りが目立った。
・ダート
火曜日に26.5㎜と金曜日に1㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態はやや重。日曜日は7Rまでやや重、10R以降は良に回復。
時計は、土曜日は-0.2~+0.3秒位、日曜日は+0.2~+0.7秒位。土曜日は、1200mは-0.2秒位、1800mは+0.3秒位。日曜日は、1200mは+0.2秒位、1800mは+0.7秒位だった。
枠と直線の伸びは2日間ともフラット。少し内枠の好走が目立っていたが、通ったコースを見ると偶々だと思われる。基本的にはどちらも2日間ともバイアスは出なかった。
前後は2日間とも前~展開次第。馬場が湿ったことと、上がり性能に差が出にくかったためか、2日間とも逃げ先行馬の好走が多かった。
【今週末へ向けて】
・芝
今週の天気は、月曜日は雨、火~木曜日は晴れか曇り、金~土曜日は雨、日曜日は晴れ予報となっている。天気予報通りであれば金~土曜日の雨量が多いため、今週末は道悪になりそうだ。
1週目は約2週間も雨が降らず、馬場がカチカチになりこの時期にしてはかなり速い時計が出たようだ。しかし、先週は週間の雨量が多く馬場が軟らかめになり、この時期のこの馬場状態では平均位の時計になった。そのため、今週末にもし雨が降らなくても、時計は1週目ほど速くならないだろう。
今週末のバイアスは、内ラチ沿いに傷みが出てきているため外枠有利になりやすいだろう。他は先週と同じく内伸び、前有利と想定している。ただ、雨の影響で馬場に傷みが出てくると、どこかのタイミングで外伸び、差し有利になる可能性もあるので注意したい。
・ダート
今週の天気は、月曜日は雨、火~木曜日は晴れか曇り、金~土曜日は雨、日曜日は晴れ予報となっている。天気予報通りであれば金~土曜日の雨量が多いため、今週末は道悪になりそうだ。
バイアスは、道悪と想定しているので前有利になりやすいだろう。枠と直線の伸びはバイアスは出にくいかもしれない。
阪神競馬場
芝
3/6 予想
3/6 結果
3/7 予想
3/7 結果
ダート
3/6 予想
3/6 結果
3/7 予想
3/7 結果
【備考】
【解説】
・芝
火曜日に30.5㎜と金曜日に5㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態はやや重、日曜日は良に回復。
コース全体の内ラチ沿いがデコボコし、内回りの3~4コーナーには傷みが出ている。週間の雨の影響で馬場は柔らかめだった。
時計は、土曜日は-0.5秒位、日曜日は-1.0秒位。週間の雨量が多く馬場が軟らかくなったので、今開催でもっとも時計が遅かった。
枠と直線の伸びは2日間ともフラット。馬場はデコボコしたり傷みも出てきているが、まだバイアスが出るほどではなかった。
前後は2日間とも展開次第。スローペースのレースが多く前残りが目立ったが、基本的には2日間ともバイアスは出なかった。
・ダート
火曜日に30.5㎜と金曜日に5㎜の雨が降り、馬場状態は2日間ともやや重。
時計は、土曜日は-0.2秒位、日曜日は±0秒位。馬場状態はやや重だったが脚抜きが良くなるほどではなかったので、時計は遅めだった。
枠は、土曜日はフラット、日曜日はフラット~外。土曜日は特にバイアスは出なかった。日曜日は向こう正面が向かい風でキックバックが多くなったためか、砂を被りにくい外枠の好走が少し目立っていた。
直線の伸びは2日間ともフラット。特にバイアスは出なかった。
前後は、土曜日は前~展開次第、日曜日は展開次第~差し。土曜日はハイペースで差しが決まったレースもあったが、基本的には前有利だった。日曜日は正面直線が追い風だったためか、差しが決まりやすかった。
【今週末へ向けて】
・芝
今週の天気は、月曜日は雨のち晴れ、火~木曜日は晴れか曇り、金~土曜日は雨、日曜日は晴れ予報となっている。天気予報通りであれば、金~土曜日の雨量が多いため今週末は道悪になりそうだ。
今週末のバイアスは、道悪になり傷みが出てきそうなので、どこかのタイミングで外枠有利、外伸び、差し有利になる可能性がある。
・ダート
今週の天気は、月曜日は雨のち晴れ、火~木曜日は晴れか曇り、金~土曜日は雨、日曜日は晴れ予報となっている。天気予報通りであれば、金~土曜日の雨量が多いため今週末は道悪になりそうだ。
今週末のバイアスは、今開催の傾向を見ると基本的にはあまり出ないか、少し前有利になる可能性がある。
小倉競馬場
芝
3/6 予想
3/6 結果
3/7 予想
3/7 結果
ダート
3/6 予想
3/6 結果
3/7 予想
3/7 結果
【備考】
【解説】
・芝
火曜日に20.5㎜と木~金曜日に21㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態は8Rまでは重、10R以降はやや重に回復。日曜日は終日やや重。
コース全体の広範囲に激しい傷みが出て、しかも週間の雨の影響で表面がかなり緩めでタフな状態。
時計は、土曜日は+1.0~+2.0秒位、日曜日は+1.3秒位。土曜日は、1200mは+1.0秒位、1800m以上は内を大きく空けて距離ロスが多くなり+2.0秒位だった。日曜日は馬場の広範囲が傷み内も外も変わらなくなり、内を通る馬が多くなったため+1.3秒位になった。
枠は、土曜日は内~フラット、日曜日はフラット。土曜日は馬場の広範囲が傷み内も外も変わらなくなったので、逆に距離ロスが少ない内を走れる内枠が有利になりやすかった。日曜日は多くの馬が内を通るようになったのでバイアスは出なくなった。
直線の伸びは、土曜日はやや外~外、日曜日はフラット~外。基本的には傷みが少ない4~5分所より外が伸びていたが、日曜日は進路取りの関係で内でも我慢できる場合もあった。
前後は2日間とも展開次第。馬場が緩く傷んでいるため、バイアス云々よりも進路取りや道悪の巧拙の影響の方が大きかったようだ。
・ダート
火曜日に20.5㎜と木~金曜日に21㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態は不良。日曜日は重に回復。
時計は、土曜日は-2.0秒位、日曜日は-1.2秒位。雨の影響で脚抜きが良くなり速い時計が出ていた。
枠と直線の伸びは2日間ともフラット。今開催はバイアスが出にくい傾向となっている。
前後は、土曜日は前~展開次第、日曜日は展開次第。土曜日は速い時計が出ていたため前残りが目立っていた。日曜日も少し前残りが目立っていたが、基本的にはバイアスは出なかった。
【次開催へ向けて】
・芝
次開催は、オリンピックや京都競馬場の改修工事の影響もあり、約4か月後の7月3日から18日の3週間となる。ちなみに、オリンピックの影響で7月24日から8月8日の3週間は新潟と函館の2場開催のみで小倉は休みとなり、次の週の8月15日から9月5日の4週間が小倉第4回開催となる。
通常は次開催までの期間に芝の張り替え、エアレーションとシャタリング作業を行なう。しかも、通常であれば野芝のみの開催となるため、1年で最も速い時計が出ることが多い。
ただ、今年は7月3日からの開催となるため、野芝のみで行うかは微妙だ。JRAの今後の発表を確認したい。
バイアスや時計は、いつもと違う時期の開催、野芝のみなのか洋芝をオーバーシードするか、芝をどれだけ張り替えるか、中間の天候など例年と違う要素が多いので予想できない。
・ダート
次開催は、オリンピックの影響や京都競馬場の改修工事の影響もあり、約4か月後の7月3日から18日の3週間となる。ちなみに、オリンピックの影響で7月24日から8月8日の3週間は新潟と函館の2場開催のみで小倉は休みとなり、次の週の8月15日から9月5日の4週間が小倉第4回開催となる。
通常は次開催までの期間にクッション砂を洗浄することが多い。これにより時計やバイアスの出方がガラッと変わることがあるので注意したい。