先週は3つの重賞が行われ、新潟記念(GⅢ)は12番人気のマイネルファンロンが、小倉2歳ステークス(GⅢ)は4番人気のナムラクレアが、そして札幌2歳ステークス(GⅢ)は1番人気のジオグリフがそれぞれ優勝した。
新潟競馬場は月~金曜日に45㎜と土曜日に7㎜の雨が降り、馬場状態は芝ダートともに稍重→良。芝コースは馬場に傷みが出ていたためか、外枠有利、外伸び、差し有利のバイアスが出ていた。
小倉競馬場は木~金曜日に120.5㎜、土曜日に2.5㎜、日曜日に数ミリの雨が降り、馬場状態は芝は重→良、ダートは不良→稍重。芝コースはこちらも傷みが出ていたためか、外枠有利、外伸びのバイアスが出ていた。
札幌競馬場は月曜日に0.5㎜と土曜日に13㎜の雨が降り、馬場状態は芝は良~稍重、ダートは良→稍重。芝コースは土曜夜に雨が降ったため、土日で少しバイアスが違っていた。
では、2021年9月4~5日のトラックバイアスの結果を紹介する。
【目次】
新潟競馬場
芝
9/4 予想
9/4 結果
9/5 予想
9/5 結果
ダート
9/4 予想
9/4 結果
9/5 予想
9/5 結果
【備考】
【解説】
・芝
月~金曜日に45㎜と土曜日に7㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態は稍重、日曜日は雨が降らなかったため良に回復。
今までの開催のダメージが蓄積され、コース全体の内ラチ沿いに傷みが目立ち、特に向こう正面は騎手が避けるほどだった。週間やレース当日に雨が降ったため馬場は柔らかくタフだった。
時計は2日間とも±0秒位。傷みが出ていたことと、雨で馬場が軟らかい状態だったため速い時計は出なかった。
枠は2日間ともフラット~外。土曜日は内枠の好走もあったが、どちらかというと外枠の好走が目立っていた。日曜日は5Rまでバイアスが出なかったが、6R以降は傷みが広がってきたからか外枠有利になった。
直線の伸びは2日間ともフラット~やや外。2日間とも内でも我慢できていたが、どちらかというと外が伸びる傾向で、特に日曜日は段々と外が伸びる傾向だった。
前後は2日間とも展開次第~差し。2日間とも特に内回りでは前残りもあったが、馬場が軟らかいためか基本的には決め手がある馬が中心だった。
・ダート
月~金曜日に45㎜と土曜日に7㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態は稍重、日曜日は3Rのみ稍重だったが、雨が降らなかったため7R以降は良に回復。
時計は、土曜日は-1.2秒位、日曜日は-0.9~-0.5秒位。土曜日は雨の影響で脚抜きが良くなったため速めの時計が出ていた。日曜日はある程度水分が引いたので、1200mは-0.9秒位、1800mは-0.5秒位だった。
枠は、土曜日はフラット、日曜日はフラット~外。土曜日は雨の影響で馬場が湿ったからかバイアスは出なかった。日曜日は馬場の表面が乾燥してキックバックが多くなったからか少し外枠の好走が目立っていた。
直線の伸びは2日間ともフラット。2日間とも特にバイアスは出なかった。
前後は2日間とも前~展開次第。土曜日は8Rまで前~展開次第、11Rのみは含水率の影響はバイアスは出なかった。日曜日は1200mは前~展開次第、1800mはバイアスは出なかった。
【次開催へ向けて】
・芝
次開催は約1か月後の10月9日から10月31日までの4週間となる。通常はこの期間に芝の張り替えはせず、エアレーション作業のみ行う。
次開催の芝は野芝のみ、使用コースはすべてAコースとなる。
例年の時計は、週間の雨量にもよるが-1.0~±0秒位になることが多い。今年は例年と同程度に馬場に傷みが出て、しかも次開催は野芝が段々と休眠期間に入る頃なので、今年は良馬場だと-0.8~-0.3秒位と想定している。
例年のバイアスは、外枠有利、外伸び、差し有利になることがある。今年は今年は例年と同程度に馬場に傷みが出ているので、外枠有利、外伸び、差し有利になる可能性が高い。
・ダート
次開催は約1か月後の10月9日から10月31日までの4週間となる。通常はこの期間に一部の路盤の補修のみを行なう。
例年の時計は、週間の雨量にもよるが良馬場だと-1.0~-0.3秒位になることが多い。今年も馬場はおおむね例年通りなので-0.8~±0秒位と想定している。
例年のバイアスは外枠有利、前有利になることが多い。今年も馬場はおおむね例年通りなので外枠有利、前有利になる可能性が高い。
小倉競馬場
芝
9/4 予想
9/4 結果
9/5 予想
9/5 結果
ダート
9/4 予想
9/4 結果
9/5 予想
9/5 結果
【備考】
【解説】
・芝
木~金曜日に120.5㎜と土曜朝に2.5㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態は4Rまで重、5R以降は稍重に回復。日曜日は少し雨が降ったが影響は無く良に回復。
今までの開催のダメージが蓄積され、コース全体の内ラチ沿いに傷みが目立ち、特に3~4コーナーは騎手が避けるほどだった。週間の雨量が多いため馬場はかなり軟らかい状態。
時計は、土曜日は±0秒位、日曜日は-0.5~±0秒位。土曜日は馬場に傷みが出てタフな状態だったため時計は遅めだった。日曜日は1200mは-0.5秒位、1800m以上は±0秒位。1800m以上は馬場が悪い部分を多く走るため、時計が遅くなったのだろう。
枠は2日間ともフラット~外。内ラチ沿いに傷みが出ているため2日間とも外枠の好走が目立っていたが、どちらかというと日曜日の方が強く外枠有利のバイアスが出ていた。
直線の伸びは、土曜日はフラット~外、日曜日はフラット~やや外。土曜日は傷み具合や乾き具合によって内でも我慢できていたが、段々と外が伸びる傾向で、レースによっては真ん中より外が伸びていた。日曜日は段々と外が伸びていく傾向だった。
前後は2日間とも展開次第。直線で大きく外に出していたためバイアスは出なかった。
・ダート
木~金曜日に120.5㎜と土曜朝に2.5㎜の雨が降り、土曜日の馬場状態は2Rのみ不良、6R以降は重に回復。日曜日は少し雨が降ったが稍重に回復。
時計は、土曜日は-1.3秒位、日曜日は-0.9→±0秒位へ変動。土曜日は雨の影響で脚抜きが良かったため速い時計が出ていた。日曜日は徐々に水分が抜けて、6Rまで-0.9秒位、8R以降は±0秒位へ変動した。
枠は、土曜日は内~フラット、日曜日はフラット~外。土曜日は外枠から先行した馬の好走も多かったが、基本的には内ラチ沿いを通った馬の好走が中心だったので、少し内枠有利と判断した。日曜日は、6Rまでは馬場が湿っていたからかバイアスは出なかったが、8R以降は乾いてキックバックが多かったからか外枠有利になった。
直線の伸びは、土曜日はやや内~フラット、日曜日はフラット。土曜日は外が伸びないこともないが、どちらかというとロスが少ない内が伸びていた。日曜日は特にバイアスは出なかった。
前後は2日間とも前~展開次第。差しが決まったレースもあったが、基本的には2日間とも4角前々が中心だった。
【次開催へ向けて】
・芝
次開催の日程はまだ発表されていないが、京都競馬場の改修工事がまだ続くので、今年と同じく2022年1月中旬から2月下旬までの8週間の開催だと思われる。この期間に芝を張り替えるかは分からないが、去年はエアレーション作業は行った。
次開催は野芝に洋芝をオーバーシード。使用コースは去年と同じだと前4週はAコース、後4週がBコースだと思われる。
今年の1月の開幕週の時計は-1.2秒位。次開催は中間の天気等でどうなるか分からないが、今年1月と同程度だと想定している。
今年の1月の開幕週のバイアスは、内枠有利、前有利になるレースが多かった。次開催は中間の天気等でどうなるか分からないが、今年1月と同じようなバイアスが出る可能性がある。
・ダート
次開催の日程はまだ発表されていないが、京都競馬場の改修工事がまだ続くので、今年と同じく2022年1月中旬から2月下旬までの8週間の開催だと思われる。この期間には特に作業はせず、一部路盤の補修をするのみだと思われる。
今年の1月の開幕週の時計は馬場状態が稍重で+0.4秒位。次開催は含水率は凍結防止剤等で変わってくると思うが、-0.3~+1.0秒の間だと想定している。
今年の1月の開幕週のバイアスは特に出なかった。次開催も出ないか、今開催の傾向を見ると外枠有利、前有利になる可能性がある。
札幌競馬場
芝
9/4 予想
9/4 結果
9/5 予想
9/5 結果
ダート
9/4 予想
9/4 結果
9/5 予想
9/5 結果
【備考】
【解説】
・芝
月曜日に0.5㎜の雨が降ったが土曜日の馬場状態は良。その後、土曜夜に13㎜の雨が降り、日曜日の馬場状態は8Rまで稍重、10R以降は良に回復。
今までの開催のダメージが蓄積され、コース全体の内ラチ沿いに傷みが目立つ。土曜日は週間の雨量が少なかったからか馬場は硬めに感じたが、日曜日は前日の雨でかなり軟らかい状態。
時計は、土曜日は-1.3秒位、日曜日は+1.0秒位。土曜日は馬場が硬めだったからか速めの時計が出ていた。日曜日は前日の雨で道悪になったため時計は遅くなった。
枠は、土曜日はフラット、日曜日はフラット~外。土曜日は馬場が硬めだったからかバイアスは出なかった。日曜日は内枠の好走もあったが、傷みが出てきたからか少し外枠の好走が目立っていた。
直線の伸びは2日間ともフラット。直線は傷みが少ないためか2日間ともバイアスは出なかった。
前後は、土曜日は展開次第~差し、日曜日は展開次第。土曜日は1200mはバイアスは出なかったが、1800m以上はスタミナが要求されたためか差しが決まっていた。日曜日はスローペースのレースが多く前残りが目立っていたが、基本的にはバイアスは出なかった。
・ダート
月曜日に0.5㎜の雨が降ったが土曜日の馬場状態は良。その後、土曜夜に13㎜の雨が降り、日曜日の馬場状態は稍重に悪化。
時計は、土曜日は-0.2秒位、日曜日は-0.5秒位。日曜日は前日の雨の影響か少し時計が速くなった。
枠と直線の伸びは2日間ともフラット。2日間とも特にバイアスは出なかった。
前後は、土曜日は展開次第、日曜日は前~展開次第。土曜日は馬場が乾燥していたためかバイアスは出なかった。日曜日は馬場が湿ったためか、差しも決まっていたが基本的には4角前々が中心だった。
【次開催へ向けて】
・芝
次開催の日程はまだ発表されていないが、おそらく例年通りの7月下旬か8月上旬からの6週間か、京都競馬場の改修工事の影響で7週間になると思われる。通常はこの期間に芝を張り替え、エアレーションとシャタリング作業を行なう。
芝は洋芝のみ。使用コースは前4週はAコース、後2~3週はCコースとなるはずだ。
例年の時計は、週間の雨量にもよるが-2.0~-1.0秒位になることが多い。バイアスは、内枠有利、内伸び、前有利になることが多い。
・ダート
次開催の日程はまだ発表されていないが、おそらく例年通りの7月下旬か8月上旬からの6週間か、京都競馬場の改修工事の影響で7週間になると思われる。通常はこの期間に砂の洗浄を行う。
例年の時計は、含水率にもよるが-0.5~+0.8秒位になることが多い。バイアスは、外枠有利、前有利になることが多い。