トラックバイアス&血統研究

トラックバイアス(馬場のクセ)と血統を研究

【ジャスタウェイ】種牡馬の特徴 牡馬は中長距離、牝馬は短距離~マイルが中心!?(2023,3,16更新)

 

ドバイデューティーフリーで圧勝したことにより、日本馬としては初のレーティング単独トップに立ったジャスタウェイ。2,3歳時はなかなか勝ち切れなかったが、4歳後半から本格化し海外GⅠを含め重賞4連勝するなど活躍した。種牡馬入り後はなかなか活躍馬に恵まれなかったが、ダノンザキッドのようにGⅠを優勝し馬が出てくるなど、今後の活躍が期待される。

ここでは、ジャスタウェイ産駒の特徴を紹介する。

 

 

【目次】

 

 

 

 

 

血統

クロスなし

父は有馬記念でディープインパクトを国内で唯一破ったハーツクライ。

母は中央未勝利のシビル。

母父はブリーダーズカップクラシックなど米国GⅠを2勝したWild Again(ワイルドアゲイン)。産駒には日本で種牡馬として活躍したワイルドラッシュなど、日米で多くの活躍馬を輩出している。

 

近親には

  • トーヨーレインボー(中京記念/GⅢなど重賞2勝)
  • フォーエバーモア(クイーンステークス/GⅢ)

などがいる。

 

2代母はCCAオークス(米GⅠ)を優勝するなど米国で重賞5勝したシャロン。そこにWild Againを配合して誕生したのが母・シビル。そのため、母系はかなりダート志向の血統だが、ジャスタウェイはダートのレースで使われることが1度も無かった。

 

 

現役時代

デビューは2011年7月23日、新潟芝1600m。スタート良く道中は先行すると、直線では1頭抜けた決め手を繰り出し2着に5馬身差をつけ圧勝。

2歳2戦目の新潟2歳ステークス(GⅢ)は単勝1.7倍と断然の1番人気。しかし直線を上がり3ハロン最速で追い上げたものの、1着のモンストールに3分の4馬身届かず2着に敗れる。2歳3戦目の東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)は不良馬場で決め手を削がれ、ディープブリランテの4着に敗れて2歳シーズンを終えた。

3歳シーズンはきさらぎ賞(GⅢ)から始動するも、ワールドエースの4着に敗戦。ところが、次走のアーリントンカップ(GⅢ)では上がり3ハロン最速の決め手を繰り出し、2着に2分の1馬身差をつけ優勝、重賞初制覇となった。しかしその後、NHKマイルカップ(GⅠ)は6着、日本ダービー(GⅠ)は11着に敗れ3歳春を終える。

3歳秋はクラシックの菊花賞(GⅠ)へ向かわず、古馬中距離路線を選択し、まずは毎日王冠(GⅡ)に出走。道中は中団より後方を追走するものの、直線は上がり3ハロン最速の決め手で追い上げ、カレンブラックヒルにクビ差の2着に入った。しかし天皇賞秋(GⅠ)は果敢に先行するものの、エイシンフラッシュの6着に敗れ3歳シーズンを終える。

4歳シーズンは中山金杯(GⅢ)から始動するものの3着。その後も勝ち切れず、京都記念(GⅡ)は5着、中日新聞杯(GⅢ)は8着。エプソムカップ(GⅢ)、関屋記念(GⅢ)、毎日王冠はあと一歩届かず連続2着に敗れる。

そして2年連続で天皇賞秋に出走。スタートは悪くなかったが道中は中団より後ろを追走。直線は進路を外に取ると上がり3ハロン最速の決め手を繰り出し、残り200m地点では先頭に。その後は後続をグングンと突き放し、2着のジェンティルドンナに4馬身差をつけ優勝、GⅠ初制覇となり5歳シーズンを終えた。

5歳シーズンはドバイデューティーフリー(GⅠ)への出走を目指し、中山記念(GⅡ)から始動。不良馬場のタフなコンディションとなったが、2着のアルキメデスに3馬身2分の1差をつけ優勝。

そしてドバイデューティーフリーはトウケイヘイローがハイペースで逃げる中、道中は後方3番手を追走。直線はまたも進路を外に取ると残り300m地点では先頭に。その後は1頭違う脚で後続を突き放し、2着馬に6馬身4分の1差をつけ優勝、従来のレコードタイムを2秒以上の更新する圧勝劇だった。

帰国後は安田記念(GⅠ)に出走。この日は雨により不良馬場とタフな条件。スタートは五分に出たが、道中はいつも通り中団より後方を追走。直線は馬群の中に位置し、進路を探すのに手間取る。しかし徐々に抜け出すと残り100mでは先に抜け出したグランプリボスとの叩き合いになるものの、ゴール板手前でハナ差交わし優勝、GⅠ3連勝となった。

その後は凱旋門賞(仏GⅠ)に出走するものの8着、初出走のジャパンカップはエピファネイアの圧勝の前に2着、同じく初出走の有馬記念(GⅠ)は超スローペースの中で追い込んだものの4着に敗戦。5歳シーズン限りで引退となった。

引退後は社台スタリオンステーションにて種牡馬入り。2020年からはブリーダーズ・スタリオン・ステーションで繋養されている。

重賞で優勝した距離は1600m~2000m。中団より後方を追走し、上がり3ハロン最速の決め手を繰り出すのが勝利パターン。ハイペースと得意とし、天皇賞秋と安田記念はレース前半が後半よりも時計が速い前傾ラップ。他の敗れたレースは前半と後半がほぼ同じイーブンラップか、後半の方が速い後傾ラップがほとんどだった。

血統的には母系がダート血統で、それがハイペースや不良馬場で勝ち切る要因かもしれない。

 

 

主な勝ち鞍

  • 天皇賞秋(GⅠ/2013)
  • ドバイデューティーフリー(ドバイGⅠ/2014)
  • 安田記念(GⅠ/2014)
  • 中山記念(GⅡ/2014)
  • アーリントンカップ(GⅢ/2012)

 

 

代表産駒

  • 2016年産駒

・ロードマイウェイ(チャレンジカップ・GⅢ/2019)

・アウィルアウェイ(シルクロードステークス・GⅢ/2020)

・アドマイヤジャスタ(函館記念・GⅢ/2020)

・マスターフェンサー(名古屋グランプリ・GⅡ/2021、他重賞3勝)

・テオレーマ(JBCレディスクラシック・GⅠ/2021、他重賞2勝)

 

  • 2017年産駒

・エーポス(フィリーズレビュー・GⅡ/2020)

・ヴェルテックス(名古屋グランプリ・GⅡ/2021、2023年2月末現在)

 

  • 2018年産駒

・ダノンザキッド(ホープフルステークス・GⅠ/2021、他重賞1勝、2023年2月末現在)

 

  • 2020年産駒

・ガストリック(東京スポーツ杯2歳ステークス・GⅡ/2022、2023年2月末現在)

 

 

 

 

 

ジャスタウェイ産駒の特徴

距離適正

若駒、芝

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、芝

2019,6,1~2022,12,31

短距離から長距離まで守備範囲は幅広いが、基本的には中長距離が中心。一番勝利数が多いのが1800m、次が2000m。2200m以上の勝率も高いため比較的長い距離が得意なのだろう。

ただ、フィリーズレビューを優勝したエーポスやシルクロードステークスを優勝したアウィルアウェイのように、1600m以下の短距離を走る産駒もいる。しかし、短距離を走る産駒の3分の2以上が牝馬となっており、牝馬で2200m以上での勝利は無い。

牡馬は中長距離が中心。牡馬の1600m以下の勝利数は全体の4分の1以下しかなく、最低でも1800mは欲しい。牡馬の勝率も1200m以下は出走数が少ないこともあり高いが、それ以外は距離が長くなるほど高い傾向だ。

以上のことから、牡馬は1800m以上の中長距離、牝馬は1600m以下の短距離~マイルが中心となっている。

 

 

若駒、ダート

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、ダート

2019,6,1~2022,12,31

ダートは1800mが中心で、それ以上も以下も出走数や勝利数が少ない。ダートは芝と違い牡馬も牝馬も同じ傾向だ。

ただ、牡馬は1900m以上も走り勝率も高いが、牝馬は1900m以上は走らない傾向となっている。

 

 

馬場適正

若駒、芝とダートの割合

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、芝とダートの割合

2019,6,1~2022,12,31

若駒は芝の勝利数の方が倍近く多いが、古馬になるとダートの勝利数も増える傾向なので、芝ダート兼用と思っていいだろう。

ジャスタウェイ自身は現役時代はダートを一度も使っていないこともあり、産駒も新馬や2,3歳戦は芝から使われることが多く、代表産駒のマスターフェンサーやテオレーマも新馬戦は芝のレースだった。しかし芝で勝ち切れずスピード不足の馬がダートに路線を転じると、水を得た魚のように活躍する産駒が一定数いる。

ただ、基本的には芝適正の方が高いと思われる。上級条件に行く産駒の割合は芝の方が多いし、勝ち切ることもできる。芝ダート兼用だが、本質は芝馬なのだろう

 

 

コース適正

若駒、芝

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、芝

2019,6,1~2022,12,31

基本的には直線が長いコースの成績が良く、直線が短い小回りのコースが苦手な傾向だ。

得意コースは東京、阪神、京都の芝1800mや、洋芝がメインの北海道2場、そして牡馬は長距離が得意なためか全体的に芝2000m以上のコースとなっている。ジャスタウェイの父がハーツクライなので、直線が長いコースや長距離が得意なのだろう。

苦手コースは中京競馬場、中山と阪神の芝1600mとなっている。中京競馬場はコーナーがキツイく直線も急坂があるので、エンジンが掛かりにくいのだろう。中山芝1600mはテンから流れが速いので合わないと思われる。阪神芝1600mが苦手なのは意外だが、近年の阪神芝は時計が高速化しているので、スピード不足のジャスタウェイ産駒は合わないのかもしれない。

 

 

若駒、ダート

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、ダート

2019,6,1~2022,12,31

得意なコースは阪神ダート1800m、東京ダート1600m、中京ダート1900mとなっている。共通することが思い浮かばず、何故この結果になったのかは分からない。

苦手なコースは福島と札幌のダート1700m、東京以外のダート1400m、中山ダート1200mとなっている。こちらも共通することが思い浮かばず、何故この結果になったのかは分からない。

ただ、6月から8月の夏競馬は苦手な傾向となっている。

 

 

牡牝の勝利数の違い

若駒

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬

2019,6,1~2022,12,31

おおむね平均的な数字なので、牡馬優勢とも牝馬優勢とも言えない。ただ、一般的にパワーやスタミナタイプの種牡馬だと牡馬優勢、スピード優勢だと牝馬優勢になりやすい傾向となっている。ジャスタウェイはスタミナタイプと思われるので、段々と牡馬の活躍馬が増えてくるかもしれない。

 

 

 

 

 

クラス別勝利数

2018,6,1~2022,12,31

基本的には下級条件も上級条件も勝率はあまり変わらない傾向だ。ただ、ジャスタウェイ産駒はスタミナタイプであったりジリジリと長く脚を使えるタイプが多いので、段々と上級条件の勝率が上がってくるかもしれない。

 

 

ダート

2018,6,1~2022,12,31

まだJRAの重賞の優勝はないが、基本的にはクラスが上がると勝率も上がる傾向となっている。

一般的にだが、下級条件は道中のペースが遅く、上級条件はペースが上がることが多い。ジャスタウェイ産駒はスタミナに優れたタイプが多いので、ペースが上がる上級条件ほど勝率が高くなったのかもしれない。それか、ジャスタウェイ産駒は後方からレースを進めることが多いので、ペースが上がりやすい上級条件の方がレースがしやすいのかもしれない。

 

 

母父の血統

若駒、芝

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、芝

2019,6,1~2022,12,31

ノーザンD系=ノーザンダンサー系 ロイヤルC系=ロイヤルチャージャー系

 

相性の良し悪しは少ない種牡馬である。ただ、大きく分けると、スタミナがある血統との相性が良く、短距離スピードタイプとは悪い傾向となっている。

母父ジャングルポケット(代表産駒・ロードマイウェイ)、母父Monsun(代表産駒・ヴェロックス)などの勝率が高く、他にもアドマイヤジャスタの母父はエリシオとなっているように、スタミナやパワーがある血統は相性が良い傾向だ。

母父フォーティナイナー系やストームキャット系のような短距離スピード血統は勝率が低い傾向で、出世する割合も低い。ただ、他の種牡馬よりも血統による相性の良し悪しは少ない。

芝で出世する産駒は4×4よりも濃いクロスは少ない傾向があり、代表産駒のダノンザキッドはLyphardの5×5、ヴェロックスはクロス無しとなっている。

 

 

若駒、ダート

2018,6,1~2022,12,31

 

古馬、ダート

2019,6,1~2022,12,31

ノーザンD系=ノーザンダンサー系 ロイヤルC系=ロイヤルチャージャー系


ダートも相性の良し悪しは少ない種牡馬である。ただ、大きく分けると、馬格がある血統との相性が良く、小さいタイプの血統との相性が悪い傾向となっている。

母父シンボリクリスエスなどのロベルト系や、母父Deputy Ministerなどのヴァイスリージェント系の勝率が高く、筋肉質な血統との相性が良い傾向だ。ただ、母父クロフネはのべ43回出走し勝ち馬は2頭、勝率5.3%となっており注意が必要だ。

 

 

成長度

2018,6,1~2022,12,31

仕上がりはそこそこ早く、2歳の新馬戦で勝ち上がる産駒も多い。特にオープンクラスまで出世する産駒は、ほとんどが新馬戦か2歳未勝利で勝ち上がる仕上がり早のタイプだ。

ただ、成長力が無い訳ではなく、勝ち切れなくてもレース毎に実力をつけテオレーマのように、5歳になって重賞初制覇というタイプもいる。このようなタイプはジリ脚で3~5着を繰り返しながら徐々に力をつけ、自分のレースの形がはっきりしてくると本格化する傾向がある。

産駒の成長度合いはおおむね上記の2パターンで、2歳か3歳前半から才能の片鱗が見られるタイプと、中々勝ち切れないが自分の勝ちパターンが見つかると本格化するタイプに分かれる。

 

 

ジャスタウェイ産駒の特徴まとめ

  • 距離適性は、牡馬は1800m以上、牝馬は1600m以下が中心
  • 馬場適正は芝ダート兼用だが、上級条件は芝の勝ち鞍が多い
  • 芝馬は長い直線があるコースが得意
  • 仕上がりは早めだが成長力も見込める

 

 

個人的に考えるジャスタウェイ産駒の特徴

ジャスタウェイ産駒が得意な芝のバイアスは

  • 馬場    軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
  • 上がり   速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
  • 枠     超内、内、フラット、外、超外
  • 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
  • 前後    超前、前、展開次第、差し、超差し

と想定している。

馬場は軽すぎず重すぎずが良い。軽すぎるとサンデーサイレンス系の後継種牡馬に及ばないし、重すぎると欧州系や道悪が得意な血統に負ける。ただ、基本的には各馬ごとに適性を見極めた方が良い。

上がりも速すぎず遅すぎずが良い。速すぎるとサンデー系やキンカメ系にキレ負けするし、遅すぎると欧州系に及ばない。ジリジリと伸びる産駒が多いので、ロングスパートの勝負や長い直線で狙いたい。

枠は内枠の成績が良い。ただ、1600m以下の短距離で内枠が得意というだけで、中長距離では枠による得意不得意は無い。

直線の伸びは各馬で判断したい。短距離で先行するタイプは内伸びで押し切れる方が良いし、中長距離の差し馬は外伸びの方が良い。

前後も各馬で判断したい。短距離で先行するタイプは押し切れる前有利が良く、中長距離の差し馬は差し有利の方が良い。

 

得意なダートのバイアスは

  • 馬場    軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
  • 上がり   速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
  • 枠     超内、内、フラット、外、超外
  • 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
  • 前後    超前、前、展開次第、差し、超差し

と想定している。

馬場はどちらかというと軽い方が良い。サンデー系の種牡馬らしくダートではスピードがある方なので、若干ではあるが馬場が軽い方が成績が良い。

上がりは各馬で判断したい。上級条件まで出世した産駒は決め手があるタイプが多く一定程度の速い上がりが出る馬場の方がいいが、いろんなタイプがいるので各馬の特性で判断したい。

枠は距離で異なる。1400m以下では外枠有利の傾向が出ているが、1600m以上ではバイアスの特性は出ていない。

直線の伸びは特にバイアスの特性は出ていない。

前後はどちらかというと差し有利の方が良い。逃げ先行押し切りのタイプの一定程度いるが、基本的にはマスターフェンサーのように好位や中団から長く決め手を使う産駒が多いので、差し有利の方が良い。

 

特性が掴みづらい印象がある種牡馬だ。基本的にはジリっぽくて父のハーツクライに似ているが、ダート向きや短距離向き、ジリっぽいのに小回り向きなど様々なタイプの産駒が出ている。今後はデータが多くなると特徴が出てくるかもしれないが、基本的には産駒個別で傾向を判断するのがベターであろう。

 

 

 

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