トラックバイアス&血統研究

トラックバイアス(馬場のクセ)と血統を研究

【2022年度新種牡馬 2歳リーディング】6~10位をデータで分析

 

前回の2022年度新種牡馬リーディングではマインドユアビスケッツ、リアルスティール、デクラレーションオブウォーなどを紹介したが、今回はシャンハイボビーやグレーターロンドンなど上位とは少し毛色が違う種牡馬が多くなっている。特にグレーターロンドンは産駒が少ないながらも結果を残しているので、次世代のリーディング上位を狙える素質がある。

全部で2022年度新種牡馬ファーストサイヤーリーディングの上位10頭を紹介する予定だが、今回は第二弾として6~10位のデータを紹介する。

【目次】

 

 

 

 

 

6位・シャンハイボビー

Blushing Groom 4+5  Raise a Native 5 x 5

 

 

データで見るシャンハイボビー産駒の特徴

距離適性・芝

2022,6,1~2022,12,31

 

距離適性・ダート

2022,6,1~2022,12,31

 

馬場適正

2022,6,1~2022,12,31

 

牡牝の違い

2022,6,1~2022,12,31

 

月別出走数と連対率

2022,6,1~2022,12,31

 

解説

データはすべて出走数、複勝数、複勝率で表している。これは勝利数や勝率だとデータが少なすぎるので、サンプルが多い出走数、複勝数、複勝率で出すことにした。

 

距離適性は短距離が中心。特に芝は1600m以上での3着以内が無いほどだ。ダートは中距離でもちらほら走っているが、データ集計期間内で全9勝中8勝が1400m以下となっている。

馬場適正はダートが中心。芝とダートの複勝率はダートの方が約15ポイント高く、勝率もダートの方が約10ポイント高い。ストームキャット系種牡馬らしい結果となっており、今後もダート向きの産駒が多くなりそうだ。

牡牝の違いは牡馬優勢の傾向だ。やはりダート向きの産駒が多いため、牡馬の方が走る傾向だ。ただ、芝で走る産駒は牝馬の方が多い。基本的には牡馬はダートが得意、牝馬は芝ダート兼用となっている。

仕上がりはおおむね平均的となっている。11月まではちらほらと勝ち上がる産駒がいる程度だったが、12月に入ると一気に5勝を挙げた。基本的には米国ダート短距離血統なので早熟の産駒が多いと思われるが、単なる早熟ではないのかもしれない。

全体的な印象は同じ父系のヘニーヒューズやヨハネスブルグと近い印象だ。ただ、ヘニーヒューズよりは距離適性が短く、ヨハネスブルグよりはダート適性が強い傾向だ。これで成長力があればダート短距離で存在感がある種牡馬になれる。

 

 

 

 

 

7位・グレーターロンドン

Northern Dancer 5 x 4+5

 

 

データで見るグレーターロンドン産駒の特徴

距離適性・芝

2022,6,1~2022,12,31

 

馬場適正

2022,6,1~2022,12,31

 

牡牝の違い

2022,6,1~2022,12,31

 

月別出走数と連対率

2022,6,1~2022,12,31

 

解説

データはすべて出走数、複勝数、複勝率で表している。これは勝利数や勝率だとデータが少なすぎるので、サンプルが多い出走数、複勝数、複勝率で出すことにした。なお、ダートはのべ5回の出走しかなく距離適性のデータを出さなかった。

 

距離適性は幅広いが、どちらかというと短めの距離が向きそうだ。データ集計期間内では全7勝を挙げているが、1200mで3勝、1400mと1600mで1勝、1800mで2勝となっている。将来的には、牝馬は1200mから1600m、牡馬は1600mから2000mが中心になるのではないだろうか。

馬場適正は今のところ芝が中心だ。ロンドンプランは小倉2歳ステークス(GⅢ)を優勝しているし、全7勝中5勝が芝となっている。ただ、ダートが走らない訳ではなく、のべ5回出走して2勝しており、しかもどちらも人気薄で勝利しているようにダート適性が感じられる。地方競馬のダートではあまり走っていないのが気になるが、もしかしたら芝ダート兼用種牡馬になる可能性がある。

牡牝の違いは少し牝馬優勢となっている。ただ、出走数が少ないため今後は変わってくる可能性がある。

仕上がりは目立った特徴が出ていない。グレーターロンドンの現役時代は蹄の不安があったにしても晩成傾向だったので、産駒も晩成傾向かもしれない。

今回のリーディング上位10位以内はほとんどの種牡馬で出走回数が100回を超えているが、グレーターロンドン産駒はその半分以下の42回しかない。しかも社台系生産馬がおらずこの結果なので、種牡馬としてかなりの能力が感じられる。今後の活躍次第ではリーディング上位に入ってきそうだ。

 

 

8位・ファインニードル

Sharpen Up 5 x 4  Northern Dancer 5 x 5+5

 

 

データで見るファインニードル産駒の特徴

距離適性・芝

2022,6,1~2022,12,31

 

馬場適正

2022,6,1~2022,12,31

 

牡牝の違い

2022,6,1~2022,12,31

 

月別出走数と連対率

2022,6,1~2022,12,31

 

解説

データはすべて出走数、複勝数、複勝率で表している。これは勝利数や勝率だとデータが少なすぎるので、サンプルが多い出走数、複勝数、複勝率で出すことにした。なお、ダートは3着以内が2回しかないため距離適性のデータが出せなかった。

 

距離適性は短距離が中心。データ集計期間内の全5勝中4勝が1200mで、3着以内もほとんどが1600m以下となっている。父のアドマイヤムーンと似たような傾向だ。

馬場適正は芝が中心。ダートはデータ集計期間内でのべ25回出走し、2着1回、3着1回のみとなっており、父のアドマイヤムーンと同じくダートは苦手としているようだ。

牡牝の違いは今のところ牝馬優勢となっている。ただ、勝率はあまり違いがないので今後は変わってくる可能性がある。もしかしたら父のアドマイヤムーンと同じく牡馬優勢になってくるかもしれない。

仕上がりはまあまあ早めとなっている。6月12日にはいきなり2着に入る産駒が出て、その後は7月に初勝利、9月と10月は2勝ずつしている。軽快なスピードがあるタイプなので仕上がりも早めなのだろう。ただ、父のアドマイヤムーンは2歳に初勝利を挙げ、3歳前半は停滞、3歳後半から上り調子となり、4歳以降に本格化する傾向がある。もしかしたらファインニードル産駒もその傾向になるかもしれない。

全体的には父のアドマイヤムーンとそっくりだ。距離適性、馬場適正、そして月別出走数はアドマイヤムーンの種牡馬初年度のデータとかなり似ていて、唯一違うのは牡牝の違いだけだ。道悪が得意なのも似ており、アドマイヤムーンの下位互換だと思っておけばいいだろう。

 

 

 

 

 

9位・レッドファルクス

Raise a Native 5 x 5

 

データで見るレッドファルクス産駒の特徴

距離適性・芝

2022,6,1~2022,12,31

 

距離適性・ダート

2022,6,1~2022,12,31

 

馬場適正

2022,6,1~2022,12,31

 

牡牝の違い

2022,6,1~2022,12,31

 

月別出走数と連対率

2022,6,1~2022,12,31

 

解説

データはすべて出走数、複勝数、複勝率で表している。これは勝利数や勝率だとデータが少なすぎるので、サンプルが多い出走数、複勝数、複勝率で出すことにした。

 

距離適性は短距離が中心。出走数が1番多いのが1200mで、次に1400m、そして1600mと1800mが続く。3着以内の数もおおむねその通りとなっており、短い距離が得意なのが感じられる。

馬場適正は芝ダート兼用である。勝利数は芝の方が多いが、それは出走数が多いため。芝もダートも複勝率はあまり変わらないので、芝ダート兼用と思っていいだろう。

牡牝の違いは牝馬優勢となっている。基本的には、スタミナやパワーがある種牡馬だと牡馬優勢、スピードがあると牝馬優勢になりやすい。素軽いスピードがあることから、牝馬優勢になったのだろう。

仕上がりは目立った特徴が出ていない。ただ、現役時代のレッドファルクスは初重賞制覇が5歳と晩成だったので、産駒にもそれが遺伝されると晩成になる可能性がある。

全体的な印象は父のスウェプトオーヴァーボードに似ていて、少しダート適性を強くしたイメージがある。先行力があり器用さがあるのも似ているので、とりあえずはスウェプトオーヴァーボードと同じイメージでいいだろう。

 

 

10位・ビーチパトロール

Mr. Prospector 3 x 4  Dr. Fager 4+5

 

 

データで見るビーチパトロール産駒の特徴

距離適性・芝

2022,6,1~2022,12,31

 

馬場適正

2022,6,1~2022,12,31

 

牡牝の違い

2022,6,1~2022,12,31

 

月別出走数と連対率

2022,6,1~2022,12,31

 

解説

データはすべて出走数、複勝数、複勝率で表している。これは勝利数や勝率だとデータが少なすぎるので、サンプルが多い出走数、複勝数、複勝率で出すことにした。なお、ダートは3着以内が1回しかないため距離適性のデータが出せなかった。

 

距離適性は中距離が中心。1600m以下は、1200mで勝利が1回、1600mで3着が1回のみとなっており、3着以内のほとんどが1800m以上となっている。デビュー戦で1400m以下を使われ忙しかった産駒が、距離を伸ばし好走するケースがある。おそらくスピードが不足しているのだろう。

馬場適正は芝が中心。データ集計期間内でダートはのべ31回出走し、2着が1回のみとなっており、ほとんどが10着以下に敗れている。ちなみに、地方競馬でもダートはあまり活躍していない。

牡牝の違いは完全に牡馬優勢となっている。データ集計期間内で牡馬はのべ66回出走し、勝利は5回、3着3回だが、牝馬はのべ52回出走し勝利は無し、2着1回のみとなっている。ここまで徹底的に牝馬が走らないのは珍しい。

仕上がりはデータ的には早め。ただ、好走する産駒が少ないのでもう少しデータが揃わないと判断できない。

これだけ出走数が多いのにも関わらずこの結果というのはかなり厳しい。スピード不足の産駒が多く、それでいてダートは走らない。ついでに牝馬も走らない。素質を感じさせる産駒もほぼいないため、これからの巻き返しは難しいのではないか。

 

 

 

 

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