今週から東京と京都競馬場を加えた3場開催となる。特に京都競馬場は改修工事で路盤も変更されているので、時計やバイアスの出方に注意したい。
東京競馬場は週間に雨が降らず、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。府中市は金曜夜の降水確率が高めなので、雨の有無で時計やバイアスの出方が若干変化する可能性がある。
京都競馬場は火～水曜日に6㎜の雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。芝ダートともに路盤を改修しているので、時計やバイアスの出方に注意したい。
福島競馬場は週間に雨が降らず、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。芝は今週からA→Bコース替わりなので、時計やバイアスの出方に注意したい。
では、2023年4月22日、土曜日のトラックバイアスを予想する。
【目次】
東京競馬場
芝
ダート
【備考】
【解説】
・芝
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。今後の天気は、金曜夜は曇りで降水確率が高め、土曜日は曇りのち晴れ予報。金曜夜の想定雨量は0～5㎜、土曜日の想定馬場状態は良。
今週が開幕週。使用コースは順に、Aコース3週、Bコース2週、Cコース3週、Dコース2週。馬場は野芝に洋芝をオーバーシード。芝の張り替えは無し。エアレーション作業を実施。今年は気温が高い日が多く、しかも前開催、前々開催ともに芝へのダメージが少なかったので、馬場は例年と比べるとかなり良いかもしれない。
例年の開幕週の時計は良馬場だと－2.6～－1.0秒位になることが多い。今年は芝の状態が良いと思われるが、エアレーションの強度や雨量次第で時計の出方が変わってくる可能性がある。雨が降らない場合は－2.8～－2.0秒位、雨が降った場合は雨量次第で－2.7～－1.8秒位と想定している。
枠は内～外と想定。例年の開幕週はバイアスが出ない確率の方が高いが、馬場が硬めだと内枠有利、軟らかめだと外枠有利になることがある。雨が降らない場合は、馬場の硬さが標準位であればバイアスは出にくく、エアレーションを強くして馬場が軟らかいと外枠有利になる可能性がある。雨が降った場合は、雨量次第で馬場が軟らかくなるので外枠有利になる可能性がある。
直線の伸びはやや内～フラットと想定。雨が降らない場合は、例年通りバイアスは出にくくなりそうだ。雨が降った場合は、雨量次第だが馬場が内から乾燥し内伸びになる可能性がある。
前後は展開次第～差しと想定。例年の開幕週は、馬場の硬さが標準か少し硬めだとバイアスは出にくく、軟らかめだと差し有利になりやすい傾向となっている。雨が降らない場合は、馬場の硬さが標準位であればバイアスは出にくく、エアレーションを強くして馬場が軟らかいと差し有利になる可能性がある。雨が降った場合は、雨量次第だが馬場が軟らかくなるので差し有利になる可能性がある。
・ダート
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。含水率は4～5％台なので水分が若干残っている。
今後の天気は、金曜夜は曇りで降水確率が高め、土曜日は曇りのち晴れ予報。金曜夜の想定雨量は0～5㎜、土曜日の想定馬場状態は良～稍重。
例年の開幕週の時計は良馬場だと－0.5～＋0.7秒位になることが多い。前開催時は砂の厚さが例年並みだったので、雨が降らない場合は－0.5～±0秒位、雨が降った場合は雨量次第で－1.0～±0秒位と想定している。
枠はフラット～外と想定。土曜日は3～4コーナーが強い向かい風の予報なので、雨の有無に関わらずもしかすると外枠有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラットと想定。例年の開幕週は良馬場だとバイアスが出にくい傾向となっている。今年は雨が降っても雨量が少ないと想定されるので、雨の有無に関わらずバイアスは出にくいだろう。
前後は展開次第と想定。例年の開幕週は良馬場だとバイアスが出にくい傾向となっている。今年は雨が降っても雨量が少ないと想定されるので、雨の有無に関わらずバイアスは出にくいだろう。
京都競馬場
芝
ダート
【備考】
【解説】
・芝
火～水曜日に6㎜の雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良。土曜日の天気は晴れ予報。
今週が開幕週。使用コースは順に、Aコース3週、Bコース2週、Cコース1週。馬場は野芝に洋芝をオーバーシード。芝は改修工事時に全面張り替え。エアレーションとシャタリング作業を実施。
路盤は全面的に改修した。約50センチを掘り起こし、山砂や砕石層、土壌改良材を含む砂などを総入れ替え。その下は暗渠排水管を増やしさらに水はけを良化させた。また、外回り4コーナーは内柵の位置を調整し、回りやすいように緩やかにした。
開催前にエアレーションとシャタリング作業をしたことにより、試走したジョッキー曰く「クッションが利いた走りやすい馬場」になったとのことだ。馬が走った時の路盤の音も乾いた高い音ではなく低い音だとのことなので、例年よりも馬場は軟らかいのだろう。
馬場改修前の例年の開幕週の時計は良馬場だと－1.5～－0.5秒位になることが多い。今年は馬場改修で柔らかくなっていると言われているので－1.5～－0.8秒位だと思われるが、実際に走らせてみないと分からない。
枠はフラット～外と想定。過去、2012～13年にかけて中京競馬場の改修、2014年の中山競馬場の改修があったが、どちらとも馬場が軟らかくなり例年よりも差しが決まっていた。今回の京都競馬場の改修工事でも馬場が軟らかくなったと言われているので、差し馬が台頭しやすい外枠有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラットと想定。馬場が良好だと思われるのでバイアスは出にくいだろう。
前後は展開次第～差しと想定。上記のように改修工事で馬場が軟らかくなり、差し有利になる可能性がある。
・ダート
火～水曜日に6㎜の雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良。含水率は7～8％台なので良馬場にしては水分量が多い。
土曜日の天気は晴れ予報。馬場の乾燥が進みそうだ。
ダートも路盤は全面的に改修した。約60センチを掘り起こし、山砂や砕石層を入れ替え、クッション砂の洗浄を行った。
馬場改修前の例年の開幕週の時計は良馬場だと－0.5～＋0.5秒位になることが多い。ダートは芝ほど変更点が多くないので例年通り－0.5～＋0.5秒位と想定している。
枠は内～外と想定。例年の開幕週はバイアスが出ないことが多いが、偶に内枠有利や外枠有利になることがある。
直線の伸びはフラットと想定。例年の開幕週はバイアスが出ないことが多い。
前後は前～差しと想定。例年の開幕週はバイアスが出ないことが多いが、偶に前有利や差し有利になることがある。
福島競馬場
芝
ダート
【備考】
【解説】
・芝
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。土曜日の天気は晴れ時々曇り予報。
開催3週目、今週からA→Bコース替わり。これにより傷んだ箇所はある程度カバーされただろうが、広範囲に傷みが出ているので内ラチ沿いにダメージが残っていると思われる。週間に雨が降らなかったため馬場の硬さは標準位だと思われるが、ダメージが残っているので表面は緩めかもしれない。
先週の時計は－0.3～＋1.6秒位。今週はコース替わりなので－0.7～－0.3秒位と想定している。
枠はフラット～外と想定。コース替わりだが内ラチ沿いにカバーしきれないダメージが残っていると思われるので、比較的状態が良い外を走れる外枠が有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラット～やや外と想定。コース替わりだが内ラチ沿いにカバーしきれないダメージが残っていると思われるので、比較的状態が良い外が伸びる可能性がある。
前後は展開次第～差しと想定。コース替わりだが内ラチ沿いにカバーしきれないダメージが残っていると思われるので、差し有利になる可能性がある。
・ダート
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。含水率は1～2％台なのでパサパサに乾燥している。
土曜日の天気は晴れ時々曇り予報。馬場はさらに乾燥しそうだ。
先週の時計は－0.9～－0.6秒位。土曜日はパサパサに乾燥した良馬場だと思われるので－0.5～－0.2秒位と想定している。
枠はフラット～外と想定。土曜日は3～4コーナーが強い向かい風の予報なので、もしかすると外枠有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラットと想定。今開催は良馬場だとバイアスは出にくい傾向となっている。
前後は前～展開次第と想定。今開催は含水率が低い良馬場だとバイアスは出にくい傾向だが、近年の福島ダートは馬場状態に関わらず前有利になることが多いので、今週土曜日も前有利になる可能性がある。
