この秋開催は雨の影響をかなり受ける開催となっているが、今週も3場とも雨が降り特に東京競馬場は雨量がかなり多くなっている。バイアスの変化に注意したい。
東京競馬場は月~火曜日に62.5mm、木~金曜昼までに61.5mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに不良。金曜昼以降にも42.5mmの雨(13時~20時の府中市のアメダス)の雨が降っており、馬場状態は相当悪化していると思われる。
京都競馬場は月~火曜日に17.5mm、木~金曜昼までに54mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに不良。芝コースは馬場に傷みがかなり出ているため、馬場状態の悪化に注意したい。
新潟競馬場は火曜日に3.5mm、金曜昼までに3.5mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともにやや重。新潟市も金曜昼以降に15mm(13時~20時の新潟市のアメダス)が降っているため、馬場状態の悪化が確実だ。
では、2019年10月26日、土曜日のトラックバイアスを予想する。
【目次】
東京競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:不良 含水率:ゴール前22.5% 4コーナー21.4%(測定時刻8:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:不良 含水率:ゴール前18.3% 4コーナー16.6%(測定時刻8:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーションとシャタリング作業、ダートコースは砂の洗浄
- 週間雨量 月~火曜日に62.5mm、木~金曜昼までに61.5mm、金曜昼以降にも42.5mm(13時~20時までの府中市のアメダス)
- 土曜日の天気 晴れのち曇り、気温は平年並みか高め
- 芝コースの週間作業 A→Bコース替わり、水曜日に肥料と殺菌剤の散布
- ダートコースの週間作業 水~木曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
月~火曜日に62.5mm、木~金曜昼までに61.5mm、金曜昼以降にも42.5mm(13時~20時までの府中市のアメダス)の雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は不良。この雨量は金曜夜時点で芝に水が浮くほどで、キタサンブラックが優勝した2017年の天皇賞(秋)の時と同程度と思われる。
東京芝は路盤の下に暗渠排水材(あんきょはいすいざい)が入っているため、排水性は良い。ただ、これだけの雨が降ると排水が追いつかない可能性がある。土曜日も不良馬場のままかもしれないので注意したい。
土曜日の天気は晴れのち曇り、気温は平年並み。朝から太陽が出る予報なので、太陽次第では馬場の乾燥が早まるかもしれない。
今週からA→Bコース替わり。先週までの傷んだ箇所はカバーされているが、コース全体の内側がデコボコしている。馬場の乾き具合では傷みが進行するかもしれない。
10月19日、土曜日の不良馬場になった時の時計は±0秒位だった。今週土曜日の時計を予測するのは難しい。何故なら、10月19日よりも雨量が多いが雨が止む時刻が速いからだ。しかも今週土曜日は晴れて太陽が出る予報なので、最悪な状態だと+2.0秒以上、水はけが早いと-1.0秒位もあり得る。個人的には、今開催は馬場自体が良好なのでそこまで時計が掛からないと想定している。
今週は芝刈りをしていない。JRAの発表によると、洋芝は約20cmもあるとのこと。これは相当長い部類なので、非力な馬や軽量馬は芝が脚に絡み付いて走りづらいかもしれない。馬体重と非力な牝馬は要注意だ。
枠は内~外と想定。馬場の乾き具合がポイント。今開催は芝の張り替え時期を早めた影響で馬場自体は良好。しかも、土曜日は朝から太陽が出る予報。そのため、馬場の乾燥が速ければ内伸びで内枠有利、水分が抜け切らなければ差し馬が台頭するため外枠有利となりそうだ。
直線の伸びはやや内~やや外と想定。今週はA→Bコース替わりで馬場の傷みが一番激しい箇所はカバーされた。東京芝は馬場が乾く過程で内伸びになりやすいため、乾燥が早ければ内伸び、乾ききらないと外伸びになりそう。
前後は前~差しと想定。東京芝は馬場が乾く過程で内伸びの前残りになりやすいため、乾燥が早ければ前有利、乾ききらないと蹄が引っかかりやすくなるため差し有利になりそう。ただ、先週土曜日の不良馬場のレースで前残りがあったので注意したい。
・ダート
月~火曜日に62.5mm、木~金曜昼までに61.5mm、金曜昼以降にも42.5mm(13時~20時までの府中市のアメダス)の雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は不良。金曜夜時点ではおそらく水が浮いて田んぼのような状態だろう。
先週土曜日の不良馬場の時の時計は-2.0秒位となっていた。今週土曜日も同程度か、もしかしたら少し速めかもしれない。
これだけの雨が降ると砂が流れて路盤が崩れているかもしれない。先週と比べてバイアスがガラッと変わる可能性があるので念のため注意したい。
枠は内~フラットと想定。今開催は台風の影響で砂が流れたからか、内側の砂が薄く感じる。内枠有利に注意したい。
直線の伸びはやや内~フラットと想定。内側の砂が薄く感じる。先週の土日も内が伸びていたため、今週も内伸びに注意したい。
前後は前~展開次第と想定。今開催は砂が薄いからか、湿ると内ラチ沿いに1頭分の経済コースが発生する。楽な形の単騎逃げに注意したい。
京都競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:不良 含水率:ゴール前15.3% 4コーナー14.9%(測定時刻9:40)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:不良 含水率:ゴール前14.9% 4コーナー12.2%(測定時刻9:40)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーションとシャタリング作業、ダートコースは砂の洗浄
- 週間雨量 月~火曜日に17.5mm、木~金曜昼までに54mm、金曜昼以降にも数ミリ
- 土曜日の天気 曇りで気温は平年並み
- 芝コースの週間作業 日~月曜日に芝刈り、水曜日に殺菌剤の散布
- ダートコースの週間作業 月・水~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
月~火曜日に17.5mm、木~金曜昼までに54mm、金曜昼以降にも数ミリの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は不良。京都芝は水はけが抜群なので、土曜日には重に回復しているかもしれない。
土曜日の天気は曇り予報なので、重に回復したとしても速い時計は出ないだろう。
先週土曜日は重で時計は+0.5~+1.0秒位。今週土曜日は馬場の傷みが激しいAコース使用で、しかも今開催は馬場が緩いので、時計は+0.5秒位か、もっと掛かってもおかしくない。
先週は馬場が柔らかい中でレースが行われたため、コース全周の内側にかなり傷みが出ている。土曜日は道悪の中でのレースが濃厚なので、傷みがもっと目立つようになりそう。
枠はフラット~外枠有利と想定。コース全周の内側にかなり傷みが出ているため、比較的馬場が良好な外を回れる外枠の方が有利になりそう。
直線の伸びはフラット~やや外伸びと想定。上記と同じく比較的馬場が良好な外の方が伸びるだろう。
前後は展開次第~差し有利と想定。馬場に傷みが出始めるのと同時に、週を追うごとに段々と差しが決まり始めている。土曜日も差しが有利になるはず。
・ダート
月~火曜日に17.5mm、木~金曜昼までに54mm、金曜昼以降にも数ミリの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は不良。土曜日の天気は雨が降らない予報なので、もしかしたら重に回復するかもしれない。
先週土曜日の時計は、重で-1.5秒位かもう少し速かった。今週土曜日も同程度と想定している。
枠は内枠有利と想定。京都ダートは馬場が湿ると内枠有利になりやすい傾向があり、今開催もその傾向通りとなっている。土曜日も内枠有利だろう。
直線の伸びはやや内~フラットと想定。土曜日は内枠有利の可能性が高く、そうなるとそのまま内が伸びることが多い。
前後は超前~前有利と想定。京都ダートは馬場が湿ると前有利になりやすい傾向があり、今開催もその傾向通りとなっている。特に今開催は湿ると内ラチ1頭分に経済コースが発生し、逃げ馬が好走することが多い。
新潟競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:やや重 含水率:ゴール前12.8% 4コーナー13.3%(測定時刻10:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:やや重 含水率:ゴール前9.7% 4コーナー11.2%(測定時刻10:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーション作業
- 週間雨量 火曜日に3.5mm、金曜昼までに3.5mm、金曜昼以降にも15mm(13時~20時の新潟市のアメダス)
- 土曜日の天気 曇りで気温は平年並み
- 芝コースの週間作業 水~木曜日に殺菌剤の散布
- ダートコースの週間作業 水~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
火曜日に3.5mm、金曜昼までに3.5mm、金曜昼以降にも15mm(13時~20時の新潟市のアメダス)の雨が降り、金曜昼時点の馬場状態はやや重。新潟芝は水はけが抜群なので、土曜日には良に回復するかもしれない。
土曜日の天気は曇りで気温は平年並み。もし太陽が出れば馬場の乾燥が進む。
先週日曜日の時計は、やや重で±0~+0.5秒位。今週土曜日はやや重か良で行えそうなので、先週と同程度か、太陽次第ではもう少し速い時計が出るかもしれない。
新潟は今週で最後となる。先週は雨の影響がある中でレースが行われたため、馬場に傷みが出ている。
枠はフラット~外枠有利と想定。コースの内側に傷みが出ているので、比較的状態が良い外を回れる外枠の方がレースがしやすいだろう。
直線の伸びはフラット~やや外伸びと想定。コースの内側に傷みが出ているので、比較的状態が良い外の方が伸びるはず。ただ、新潟芝は馬場が乾燥する過程で内が伸びることがあるため注意したい。
前後は展開次第~差し有利と想定。雨で馬場が柔らかいと想定されるため、蹄の引っかかりが良くなり差しが決まるはず。
・ダート
火曜日に3.5mm、金曜昼までに3.5mm、金曜昼以降にも15mm(13時~20時の新潟市のアメダス)の雨が降り、金曜昼時点の馬場状態はやや重、その後夜に重へ悪化。土曜日は雨が降らない予報なので、もしかしたらやや重に回復するかもしれない。
先週日曜日の時計は、重で-1.5~-2.0秒位。今週土曜日は重かやや重と想定されるので、-1.5秒位か、もうすこし掛かるかもしれない。
枠は内~フラットと想定。今開催は台風19号の影響か内の砂が薄く感じる。土曜日は砂が薄い内を走れる内枠有利の可能性がある。
直線の伸びはやや内~フラットと想定。土曜日は湿って時計が速いと想定されるため、砂が薄い内の方が伸びるだろう。
前後は前~展開次第と想定。新潟ダートは馬場が湿ると前有利になりやすい傾向がある。先週もその傾向通りだったため、今週もそうなるだろう。