今週から札幌競馬場の開催が始まる。例年は函館競馬場の開催だが、今年はオリンピックの影響もあり札幌3週→函館6週→札幌4週の変則日程となっている。例年と違う時期の開催のため、いつもとは時計やバイアスが変わるかもしれないので注意したい。
東京競馬場は週間に雨が降らず、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。芝コースは3~4コーナーの内ラチ沿いに少し傷みが出てきているので、外枠有利、外伸び、差し有利のバイアスが出る可能性がある。
中京競馬場は週間に雨が降らず、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。土曜日の中京競馬場周辺は曇り予報だが降水確率が高めなので、雨の有無で時計やバイアスが変わる可能性がある。
札幌競馬場は週間に雨が降らず、金曜昼時点の馬場状態は芝ダートともに良。札幌競馬場は今週が開幕週だが、上記の通り時計やバイアスの出方が例年と違うかもしれないので注意したい。
では、2021年6月12日、土曜日のトラックバイアスを予想する。
【目次】
東京競馬場
芝
ダート
【備考】
【解説】
・芝
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。土曜日の天気は晴れのち曇り予報。
今までのレースのダメージが蓄積され、3~4コーナーの内ラチ沿いに少し傷みが出始め、直線の内ラチ沿いはデコボコしてきている。ただ、路盤の状態は良くその他の馬場はおおむね良好な状態。今週は雨が降らず馬場はパンパンの状態で、金曜10時時点のクッション値が10.1なので少し硬めだろう。
先週の時計は-2.0~-1.8秒位。今週はパンパンの良馬場なので-2.5~-2.0秒位と想定している。
枠はフラット~外と想定。3~4コーナーに少し傷みが出てきているので、比較的状態が良い外を走れる外枠が有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラット~やや外と想定。内ラチ沿いが少しデコボコしてきているし、ここ数週は段々と外が伸びてきているので、今週は外伸びになる可能性がある。
前後は展開次第~差しと想定。まだ馬場は良好で速い上がりが出そうなので、決め手があったほうがいいだろう。
・ダート
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。含水率は2~3%台なのでほぼカラカラに乾燥している。
土曜日の天気は晴れのち曇り予報。馬場はさらに乾燥しそうだ。
先週の時計は-2.0~-1.1秒位。今週は馬場がカラカラに乾燥しているので-0.8~-0.5秒位と想定している。
枠はフラット~外と想定。馬場が乾燥してキックバックが多くなりそうなので、砂を被りにくい外枠が有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラットと想定。今開催はバイアスがあまり出にくい傾向となっている。
前後は展開次第と想定。馬場が乾燥しているのでバイアスは出にくいだろう。
中京競馬場
芝
ダート
【備考】
【解説】
・芝
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。土曜日は曇り予報だが、降水確率が高めなので雨にも注意しておきたい。土曜日の想定雨量は0~10㎜、想定馬場状態は良~稍重。
先週までのレースでダメージが蓄積され、コース全体の内ラチ沿いに少し傷みが出てきている。ただ、路盤はしっかりしているためその他の箇所の馬場はおおむね良好な状態。週間に雨が降らなかったため、土曜日も雨が降らなければ馬場は少し硬めだろう。
先週の時計は-1.3~±0秒位。土曜日は雨が降らなければパンパンの良馬場なので-2.0~-1.5秒位、雨が降った場合は雨量次第で-1.5~±0秒位と想定している。ただ、1~2コーナーの内ラチ沿いの路盤が緩めなので、2000m以上は基準よりも+0.5秒以上は時計が遅くなる可能性がある。つまり、良馬場の場合は、1600m以下は-2.0秒位に、2000m以上は-1.5~-0.5秒位になることも考えられる。
枠はフラット~外と想定。コース全体の内ラチ沿いに少し傷みが出てきているので、雨の有無に関わらず、どこかのタイミングで比較的状態が良い外を走れる外枠が有利になる可能性がある。
直線の伸びはフラット~やや外と想定。直線も内ラチ沿いに少し傷みが出ているので、雨の有無に関わらず、どこかのタイミングで比較的状態が良い外が伸びる可能性がある。
前後は展開次第~差しと想定。馬場に少し傷みが出てきているので、雨の有無に関わらず、どこかのタイミングで差し有利になる可能性がある。
・ダート
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。含水率は3%台なのでパサパサに乾燥している。
土曜日の天気は曇り予報だが降水確率は高めなので雨にも注意したい。土曜日の想定雨量は0~10㎜、想定馬場状態は良~稍重。
先週の時計は-2.2~-1.5秒位。土曜日は雨が降らなければパサパサに乾燥しているので-1.0~-0.3秒位、雨が降った場合は雨量次第で-1.0~±0秒位と想定している。
枠はフラット~外と想定。雨が降らない場合は、馬場が乾燥してキックバックが多くなりそうなので、砂を被りにくい外枠が有利になる可能性がある。雨が降った場合は、雨量次第で馬場が湿るためバイアスは出にくいだろう。
直線の伸びはフラットと想定。土曜日は馬場が乾燥しているか、雨が降っても少量だと思われるのでバイアスは出にくいだろう。
前後は前~展開次第と想定。雨が降らない場合は、馬場が乾燥してキックバックが多くなり追走が厳しくなりそうなので、前有利になる可能性がある。雨が降った場合は、雨量次第で馬場の表面が湿りそうなのでバイアスは出にくいだろう。
札幌競馬場
芝
ダート
【備考】
【解説】
・芝
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。土曜日の天気は曇り一時雨予報。想定雨量は0~10㎜、想定馬場状態は良~稍重。
今週が開幕週。使用コースはAコース。馬場は洋芝3種のみ。コース内側を中心に約7,600㎡の芝を張り替え。エアレーション作業を実施。JRAの画像を見る限りでは芝の状態は例年並みに良好に感じる。ただ、金曜9時30分時点のクッション値が7.6(去年は発表無し)とかなり軟らかいので、これが何を意味するかは土曜日のレースでしっかり確認したい。
今年は東京オリンピックがあるため、通常の今開催は函館競馬場で行われるが、今回はまず札幌競馬場で3週間開催される。その後6週間は函館競馬場、さらにその後4週間はまた札幌競馬場に戻る変則開催となる。例年よりも約6週間も早い開催となるので、いつもと比べると時計やバイアスが変わっているかもしれないので注意したい。
例年の開幕週の時計は良馬場だと-2.0~-1.0秒位。土曜日は雨の有無次第で-2.0~±0秒位と想定している。洋芝は水分を含むと途端に軟らかくなり、時計も上がりもかなり遅くなる事があるので注意したい。
枠は内~外と想定。例年の開幕週は基本的にはロスが少ない内枠が有利になることが多い。しかし、エアレーション等の作業を強くしたり時計が遅めの場合は、稀に外枠有利になることもある。
直線の伸びはやや内~フラットと想定。例年の開幕週は馬場が良好な状態なので、基本的には内伸びになるかバイアスは出ないことが多い。
前後は前~差しと想定。例年の開幕週は基本的には前有利になることが多い。しかし、エアレーション等の作業を強くしたり時計が遅めの場合は、差し有利になることもある。
・ダート
週間に雨が降らず金曜昼時点の馬場状態は良。含水率は2~4%台なのでパサパサに乾燥している。
土曜日の天気は曇り一時雨予報。想定雨量は0~10㎜、想定馬場状態は良~稍重。
例年の時計は良馬場だと-0.5~+0.5秒位になることが多い。土曜日は、雨が降るまでは-0.5~+0.5秒位、雨が降ってからは雨量次第で-1.0~+0.5秒位と想定している。
枠はフラット~外と想定。例年の良馬場の時は外枠有利になることが多い。雨が降ってからはバイアスは出にくい可能性がある。
直線の伸びはフラットと想定。例年はバイアスが出ないことが多い。
前後は前~展開次第と想定。例年の良馬場の時は前有利になることが多い。