先週は重賞が2つ行われ、AJCC(GⅡ)は3番人気のチャックネイトが、東海ステークス(GⅡ)は2番人気のウィリアムバローズがそれぞれ優勝した。
中山競馬場は土曜日に1.5㎜と日曜日に数十ミリの雨が降り、馬場状態は芝ダートともに良→不良。芝コースは雨の影響もあり2日間で時計やバイアスの出方が違っていた。
京都競馬場は木曜日に2.5㎜、土曜日に6.5㎜、日曜日に十数ミリの雨が降り、馬場状態は芝は重~不良、ダートは稍重~不良。芝コースは馬場に傷みが出てきたためか、段々と外枠有利、外伸びのバイアスが出ていた。
小倉競馬場は月曜日に11㎜と木~日曜日に24.5㎜の雨が降り、馬場状態は芝ダートともに稍重~重。芝コースは雨量により2日間で時計やバイアスの出方が違っていた。
では、2024年1月20~21日のトラックバイアスの結果を紹介する。
【目次】
中山競馬場
芝
1/20 予想
1/20 結果
1/21 予想
1/21 結果
ダート
1/20 予想
1/20 結果
1/21 予想
1/21 結果
【備考】
【解説】
・芝
週間に雨が降らなかったが土曜日はレース中に若干の小雨が降ったが、土曜日の馬場状態は良。その後、土曜夜から日曜日にかけて数十ミリの雨が降り、日曜日は不良。
開催8週目、A→Cコース替わり3週目。土曜日のレース終了時はコース全体の内ラチ沿いがデコボコし、3~4コーナーの内ラチ沿いに少し傷みが出始めた。日曜日の終了時はコース全体の内ラチから広範囲に傷みが出て、6R以降は内ラチを大きく避ける馬もいた。土曜日は小雨の影響で馬場の表面が少し緩めだったが、クッション値が10.7だったように馬場は硬めだった。日曜日は大雨の影響で馬場はかなり軟らかくタフ。
時計は、土曜日は-1.7秒位、日曜日は+3.2→+2.5秒位へ変動。土曜日は内ラチ沿いに傷みが出てきたが、馬場が硬めだからか速めの時計が出ていた。日曜日は大雨の影響で11Rまでは+3.2秒位、12Rは馬場の水分が若干引いたためか+2.5秒位へ変動した。
枠は2日間ともフラット。土曜日は内ラチ沿いに傷みが出てきたが、まだ我慢できていたためかバイアスは出なかった。日曜日も大雨で馬場の広範囲に傷みが出ていたためかバイアスは出なかった。
直線の伸びは、土曜日はやや内~フラット、日曜日はフラット~外。土曜日は馬場が硬いためか内からおおむね2分所位までが伸びていた。日曜日は6Rまではバイアスは出なかったが、9Rから外が伸び始め、11R以降は真ん中より外も伸びていた。
前後は、土曜日は前~展開次第、日曜日は展開次第。土曜日は差しも決まっていたが、勝ち馬が4角前々だったこともあり少し前有利。日曜日はバイアス云々よりも重馬場適正が重要だったようだ。
・ダート
週間に雨が降らなかったが土曜日はレース中に若干の小雨が降ったが、土曜日の馬場状態は良。その後、土曜夜から日曜日にかけて数十ミリの雨が降り、日曜日は不良。日曜日は終日馬場に水が浮いていて、8Rまでは田んぼのような状態だった。
時計は、土曜日は-0.7~-0.2秒位、日曜日は-2.6~-1.5秒位。土曜日は1200mが-0.7秒位、1800mが-0.2秒位で、雨の時計への影響は無かった。日曜日は馬場の水分量の違いでレース毎の時計の出方が若干違っていて、1Rは-2.3秒位、2,3,7,8Rは-2.0秒位、4Rは-1.5秒位、10Rは-2.6秒位だった。
枠は、土曜日はフラット~外、日曜日はフラット。土曜日は、4Rまでは馬場が乾燥したためか外枠有利だったが、7R以降は小雨で馬場の表面が湿ったためかバイアスは出なかった。日曜日は6枠の好走が多かったが、基本的にはバイアスは出なかった。
直線の伸びは2日間ともフラット。2日間とも多少は内の方が伸びていたが、基本的にはバイアスは出なかった。
前後は2日間とも展開次第。土曜日はスローペースのレースで、日曜日は未勝利戦で前残りが多かったが、2日間とも基本的にはバイアスは出なかった。
【次開催へ向けて】
・芝
次開催は約1か月後の2月24日から4月14日までの8週間の開催となる。通常はこの期間に芝を張り替えず、エアレーション等の馬場をほぐす作業も行わない。
次開催の馬場は野芝に洋芝をオーバーシード。使用コースは前5週がAコース、後3週がBコース。開催当初は野芝が休眠期間だが、段々と気温が上がり例年だと3月後半位から野芝が生育し始め、開催後半は野芝の生育状態にもよるが時計が速くなることがある。
例年の開幕週の時計は良馬場だと-1.7~-0.5秒位になることが多い。前開催は最終週に不良馬場になり馬場が悪いので、次開催は例年よりは遅めになる可能性が高い。
例年の開幕週のバイアスは良馬場だと、枠は出ない確率が8割位、外枠有利が2割位。直線の伸びは出ない確率が7割位、内伸びが3割位。前後は出ない確率が8割位、前有利が2割位となっている。基本的には馬場が硬めだと内伸び、前有利になることが多い。
・ダート
次開催は約1か月後の2月24日から4月14日までの8週間の開催となる。通常はこの期間に特に作業は行わない。
例年の開幕週の時計は良馬場だと-0.6~+0.7秒位になることが多い。前開催は砂の厚さが例年通りだったので、次開催も例年通りになると思われる。
例年の開幕週のバイアスは良馬場だと、枠は出ない確率が6割位、外枠有利は4割位。直線の伸びと前後はほぼ出ない。
京都競馬場
芝
1/20 予想
1/20 結果
1/21 予想
1/21 結果
ダート
1/20 予想
1/20 結果
1/21 予想
1/21 結果
【備考】
【解説】
・芝
木曜日に2.5㎜と土曜日に数ミリの雨が降り、土曜日の馬場状態は重。その後、土曜夜から日曜日は1R頃まで雨が降り、日曜日は5Rまでは不良、7R以降は重に回復。
開催3週目、先週からA→Bコース替わり。これにより傷んだ箇所はある程度カバーされたが、内ラチ沿いがデコボコしてきた。土曜日のレース終了時はコース全体の内ラチ沿いに少し傷みが出始め、馬場も軟らかかった。日曜日は前日夜から当日朝にかけて雨が降り、レース終了時にはコース全体の内ラチから広範囲に傷みが出て、直線は多くの馬が内を避けていて馬場はかなりタフだった。
時計は、土曜日は+1.5秒位、日曜日は+2.8→+1.8秒位へ変動。土曜日は雨の影響で時計が遅かった。日曜日はさらに遅くなり、5Rまでは+2.8秒位、7R以降は水分がある程度引いたためか+1.8秒位へ変動した。
枠は、土曜日はフラット、日曜日はフラット~外。土曜日は内ラチ沿いに傷みが出てきたが、馬場が軟らかく我慢できていたためかバイアスは出なかった。日曜日は内枠がダメな訳でないが、どちらかというと外枠の方がスムーズだった。
直線の伸びは、土曜日はやや外、日曜日はやや外~外。土曜日は内ラチ沿いが傷んできたためかおおむね3分所より外が伸びていた。日曜日は傷みがさらに広がりおおむね4分所より外が伸び、レースによっては真ん中より外が伸びていた。
前後は2日間とも展開次第。日曜日の勝ち馬はすべて4角3番手以内だったが、2日間とも上がりに差が出にくかったためかバイアスは出なかった。
・ダート
木曜日に2.5㎜と土曜日に数ミリの雨が降り、土曜日の馬場状態は稍重。その後、土曜夜から日曜日は1R頃まで雨が降り、日曜日は6Rまでは不良、8R以降は重に回復。日曜日は多少は水が浮いていたレースもあったが、基本的には水が引いていた。
時計は、土曜日は-0.7秒位、日曜日は-2.8→-1.9秒位へ変動。土曜日は稍重だったがそこまで脚抜きが良くならなかった。日曜日は6Rまでは-2.8秒位、8R以降は-1.9秒位へ変動した。
枠と直線の伸びは2日間ともフラット。2日間ともバイアスは出なかった。
前後は2日間ともフラット。日曜日はスローペースのレースで前残りがあったが、2日間とも基本的にはバイアスは出なかった。
【今週末へ向けて】
・芝
今週の天気は、水曜日が晴れのち雪、他は晴れか曇り予報となっている。気温が低い日が多いが、水曜日の積雪量は少ないと予報されているので今週末は良馬場でレースが行えそうだ。
今週末のバイアスは、コースの内側に傷みが出ているので外枠有利、外伸び、差し有利になる可能性がある。ただ、広範囲にダメージが出ると枠のバイアスは出にくくなるかもしれない。時計は±0~+0.8秒位と想定している。
・ダート
今週の天気は、水曜日が晴れのち雪、他は晴れか曇り予報となっている。水曜日の積雪量は少ない予報だが、今週は気温が低い日が多いので馬場が乾かず稍重になることもあり得る。
今週は最低気温が氷点下と予報される日があるため、凍結防止剤が散布される可能性がある。馬場に水分を含んでいる状態で凍結防止剤が散布されると、砂同士の摩擦が多くなり時計が極端に遅くなることもあり得る。
良馬場の場合のバイアスは、風向き次第で外枠有利になる可能性がある。ただ、凍結防止剤が散布され時計が遅くなると差し有利になることもあり得る。時計は、凍結防止剤が散布されないと±0~+0.5秒位、散布されると+0.3~+1.5秒位まで想定しておきたい。
稍重の場合のバイアスは、馬場の表面の乾燥次第で外枠有利、前有利になる可能性がある。
小倉競馬場
芝
1/20 予想
1/20 結果
1/21 予想
1/21 結果
ダート
1/20 予想
1/20 結果
1/21 予想
1/21 結果
【備考】
【解説】
・芝
月曜日に11㎜、木~金曜日に10㎜、土曜日に十数ミリの雨が降り、土曜日の馬場状態は稍重。その後土曜夜から日曜朝にかけても雨が降り、日曜日は7Rは重、9R以降は稍重に回復。
開催2週目。土曜日のレース終了時はコース全体の内ラチ沿いがデコボコし、3~4コーナーの内ラチ沿いに少し傷みが出始めた。日曜日のレース終了時はコース全体の内ラチ沿いに傷みが目立ち、3~4コーナーは内から広範囲がデコボコしていた。2日間とも雨の影響で馬場はタフ。
時計は、土曜日は-0.2~+2.2秒位、日曜日は+1.5~+2.5秒位。土曜日は雨と距離で時計の出方が違っていて、2Rは-0.2秒位、6,7,10Rは+2.2秒位、9,12Rは++1.3秒位だった。日曜日も距離や馬場の乾き具合で時計の出方が違っていて、1200mが+1.8秒位、2,6Rが+2.5秒位、10Rが+1.8秒位、12Rが+1.5秒位だった。
枠は、土曜日はフラット~外、日曜日はフラット。土曜日の2Rのみは馬場が軟らかいためかスムーズに走れる外枠有利、他は馬場がタフになったためかバイアスは出なかった。日曜日は8枠の好走が多かったが、基本的にはバイアスは出なかった。
直線の伸びは、土曜日はフラット、日曜日はフラット~やや外。土曜日は内ラチ沿いに傷みが出てきたが、まだバイアスは出なかった。日曜日は内でも我慢できていたが、基本的には外の方が伸びていた。
前後は、土曜日は展開次第、日曜日は展開次第~差し。土曜日は前残りが多かったレースもあったが、基本的にはバイアスは出なかった。日曜日は逃げ先行馬が残ったレースもあったが、基本的には決め手がある馬が中心だった。
・ダート
月曜日に11㎜、木~金曜日に10㎜、土曜日に十数ミリの雨が降り、土曜日の馬場状態は稍重。その後土曜夜から日曜朝にかけても雨が降り、日曜日は重。
時計は、土曜日は-0.3→-1.2秒位へ変動、日曜日は-1.8秒位。土曜日は3Rまで-0.3秒位、8R以降は-1.2秒位へ変動した。日曜日は脚抜きが良かったが砂が厚かったためか、馬場状態ほど時計が速くならなかった。
枠は2日間ともフラット。土曜日は1,7,8枠の好走が多く、日曜日は外枠から中団以降の外々を回ると厳しかったが、2日間とも基本的にはバイアスは出なかった。
直線の伸びは、土曜日はフラット、日曜日はやや内~フラット。土曜日はバイアスは出なかった。日曜日はおおむね2.5分所より内が伸びていた。
前後は2日間とも前~展開次第。土曜日は近年の小倉ダートの道悪の傾向通り前有利だった。日曜日は差しも決まっていたが、勝ち馬はすべて4角2番手以内だったこともあり少し前有利だった。
【今週末へ向けて】
・芝
今週の天気は、月曜日は曇り時々雨、火~水曜日は曇りか雪、木曜日以降は晴れか曇り予報となっている。積雪量は少ない予報だが、今週は気温が低い日が多いので良馬場でも水分量が多いかもしれない。
今週末のバイアスは、内ラチ沿いに傷みが出てきたので外枠有利、外伸び、差し有利になる可能性がある。時計は-0.5~+0.5秒位と想定している。
・ダート
今週の天気は、月曜日は曇り時々雨、火~水曜日は曇りか雪、木曜日以降は晴れか曇り予報となっている。積雪量は少ない予報だが、今週は気温が低い日が多いのでもしかすると稍重になる可能性がある。
良馬場の場合のバイアスは、風向き次第で外枠有利になる可能性がある。時計は、含水率次第で+0.5~+1.5秒位と想定している。
稍重の場合のバイアスは、馬場の表面の乾燥次第で外枠有利、前有利になる可能性がある。