トラックバイアス&血統研究

トラックバイアス(馬場のクセ)と血統を研究

【オルフェーヴル】種牡馬の特徴 芝ダート兼用の中長距離血統!?(2020,6,5更新)

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"世紀の暴れん坊"としても知られるオルフェーヴル。現役時代は牡馬クラシック三冠や2年連続で凱旋門賞2着など輝かしい成績を残した。引退後は社台スタリオンステーション種牡馬入りし、初年度産駒からGⅠ馬を輩出するなど人気種牡馬となっている。

ここでは、オルフェーヴル産駒の特徴を紹介する。

 

 

【目次】

 

 

 

 

血統

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ノーザンテースト 4 x 3

父はサンデーサイレンス種牡馬としては比較的長距離が得意な産駒を輩出することが多いステイゴールド

母は現役時代にダートで3勝したオリエンタルアート

母父は"史上最強のステイヤー"とも称されるメジロマックイーン

 

全兄に2009年の有馬記念(GⅠ)などGⅠを3勝したドリームジャーニー

全弟に種牡馬入りしたリヤンドファミユ

 

母・オリエンタルアートは初年度産駒にドリームジャーニーを輩出したことで注目されていた。そのため、2007年の繁殖シーズンではこの年に種牡馬デビューしたディープインパクトが配合されたが、3度に渡り不受胎に終わってしまう。そこで、空胎を避けるためにステイゴールドを配合され、一度で受胎。

しかし、配合が遅れたことで誕生が5月14日と競走馬としては遅生まれとなってしまい、同期の馬たちと比べると馬体は小さかったとのこと。

 

 

 

 

現役時代

デビューは2010年8月14日、新潟芝1600mであった。初戦向きじゃないと思われていたため2番人気に甘んじるが、レースでは中団から上がり3ハロン33.4秒の末脚を繰り出し1馬身半の快勝。しかし、レース前には装鞍所で立ち上がる、最後の直線では斜行、ゴール後には鞍上の池添騎手を振り落とし放馬など暴れん坊ぶりを見せ付けていた。

この気性難により2歳と3歳の序盤は苦戦し、芙蓉S(OP)、京王杯2歳S(GⅡ)、シンザン記念(GⅢ)、きさらぎ賞(GⅢ)と4連敗を喫してしまう。

しかし、皐月賞トライアル・スプリングステークス(GⅡ)では上がり3ハロン34.3秒の末脚を繰り出し優勝、皐月賞(GⅠ)に駒を進める。

そして迎えた皐月賞。この年は東日本大震災の影響で東京芝2000mで行われた。

有力馬が多数いたことと、実績の乏しい左回りが嫌われたからか4番人気に甘んじる。レースは、普通にスタートを切るといつも通り中団より後方で折り合う。そして最後の直線では馬群を割って先頭に立つとそのまま後続を突き放し、2着のサダムパテックに3馬身差をつけ優勝した。

次戦はもちろん日本ダービー(GⅠ)。台風の影響で大雨となり不良馬場であったが、前走が評価され単勝3.0倍の抜けた1番人気に評価される。

スタートは他と同じに出ると、この日はいつもより後ろで折り合い、3~4コーナーでは徐々に外に出し最後の直線へ。直線では他馬にぶつかったり挟まれたりと厳しい状況だったが、馬群を割ると不良馬場の中上がり34秒台の末脚で他馬を突き放し、2着のウインバリアシオンに1馬身4分の3差をつけ優勝。勝ちタイムが2分30秒5という相当タフなコンディションの中で牡馬クラシック二冠目を獲得した。

夏は休養に充て、神戸新聞杯(GⅡ)で復帰すると快勝し三冠目の菊花賞(GⅠ)へ向かう。

レースは普通にスタートを切ったが、1週目向こう正面から直線にかけて行きたがる素振りを見せる。しかし、馬群に入れると徐々に折り合い、2週目3~4コーナーでは押し上げ、最後の直線に入るころには先頭へ。その後は突き放す一方で2着のウインバリアシオンに2馬身半差をつけ優勝、見事牡馬三冠を達成した。

しかしゴール後、またしても外ラチ沿いまで逸走し池添騎手を振り落とす暴れん坊ぶりを発揮する。

3歳最終戦は初の古馬との対戦の有馬記念(GⅠ)を選択。豪華メンバーが揃ったが、三冠馬ということもあり単勝2.2倍の1番人気に支持される。

この日は少し出遅れ後方からレースを進め、しかも1000m通過63.6秒のスローペースで折り合いを欠く場面も見られた。しかし向こう正面で徐々にポジションを上げると、3~4コーナーで捲り上げ直線へ向かう。直線ではエイシンフラッシュと叩き合うものの抜かせず、他の古馬の追撃も振り切り見事優勝。

ナリタブライアン以来の牡馬クラシック三冠と有馬記念制覇を達成したと同時に、兄・ドリームジャーニーと兄弟での有馬記念制覇を達成した。

4歳時は阪神大賞典(GⅡ)から始動。この日はスタート良く先行するが、終始引っかかり2週目向こう正面では先頭に立ってしまう。そして、3コーナーに差し掛かるとレースを止めようとしたのか外ラチ沿いまで逸走しズルズルと後退し、場内が騒然となる。ところが、他馬を見かけると再加速しレースを復帰し馬群を取り付く。その後は一時先頭をうかがう場面も見られたが、さすがに最後は失速し2着に敗れる。

次走は天皇賞・春(GⅠ)を選択。スタートは普通に出ていつも通り後方で折り合うが、この日は前3頭と後方馬群が離れる嫌な展開。そして3コーナー手前から池添騎手は押し上げる素振りを見せるが、オルフェーヴルはいつもの反応を見せず後方のまま最後の直線へ。直線は大外に出し上がり3ハロン3位の末脚を繰り出したが、優勝したビートブラックのはるか後方の11着同着に大敗。

敗戦の理由はいろいろと取りざたされているが不明である。

次戦は宝塚記念(GⅠ)にファン投票1位で出走。スタートは普通に出たが、ネコパンチのハイペースの逃げを後方で見る形に。3コーナーでは他の馬と一緒に上がって行き、直線はぽっかりと開いた内を突くと、粘っていたルーラーシップを交わし2馬身差の快勝。

この結果をもって、秋はフランス・凱旋門賞(GⅠ)へ向かうこととなった。

渡仏しステップレースのフォワ賞(GⅡ)を快勝し、本番へ。

レースは大外からスタートし後方に控え折り合う。そのまま最後の直線へ向かうと、1頭だけ違う手ごたえで残り200m地点では先頭に立ち一度は独走態勢に入る。しかし、急激に内側へ斜行し失速。鞍上のスミヨンが矯正するものの勢いを取り戻せず、盛り返したソレミアに差され首差2着に敗れた。

その後帰国しジャパンカップ(GⅠ)へ出走。凱旋門賞で敗れたソレミアには先着したものの、三冠牝馬ジェンティルドンナと直線で激突するなど不利もありにハナ差敗れ4歳シーズンを終える。

5歳時は大阪杯(GⅡ)から始動し快勝。

次走は宝塚記念を予定していたものの、肺出血を発症し回避。しかし、軽症だったことから2年連続で凱旋門賞へ出走するためフランス遠征へ。

ステップレースのフォワ賞は3馬身差の快勝。そして、いよいよ2度目の凱旋門賞へ挑む。

レースは中団より後方で折り合う。フォルスストレートでは後方から先に抜け出したトレヴキズナの後からポジションを上げ直線へ。直線ではトレヴを必死に追い上げるものの、逆にその差は開き5馬身差の完敗。2年連続2着となった。

帰国後は現役最後のレースとして有馬記念(GⅠ)にファン投票1位で出走。

レースではいつも通り中団より後方で折り合う。そのまま3~4コーナーへ向かうと、後方から一気に捲り上げ直線に入る頃には先頭へ。あとは追い上げるウインバリアシオンゴールドシップを突き放す一方で、8馬身差の圧勝。有終の美を飾った。

引退後は社台スタリオンステーションにて種牡馬入り。

GⅠで優勝した距離は2000~3000m。良馬場、重馬場の両方で結果を残したが、どちらかというとタフな馬場で高いパフォーマンスを発揮した。

 

 

主な勝ち鞍

他重賞5勝

 

 

代表産駒

  • 2015年産駒

・ラッキーライラック(阪神ジュべナイルフィリーズ・GⅠ/2017、エリザベス女王杯・GⅠ/2019、大阪杯・GⅠ/2020、他重賞2勝、2020年6月末現在)

エポカドーロ(皐月賞・GⅠ/2018、2020年6月末現在)

・ロックディスタウン(札幌2歳ステークス・GⅢ/2017)

・サラス(マーメイドステークス・GⅢ/2019、2020年6月末現在)

  • 2016年産駒

ジャスティン(東京スプリント・GⅢ/2020、2020年6月末現在)

  • 2017年産駒

・シャインガーネット(ファルコンステークス・GⅢ/2020、2020年6月末現在)

オーソリティ(青葉賞・GⅡ/2020、2020年6月末現在)

 

 

 

 

オルフェーヴル産駒の特徴

距離適正

世代限定戦、芝

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2017,6,1~2020,5,31

 

古馬、芝

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2018,6,1~2020,5,31

 

マイル以下は代表産駒のラッキーライラック阪神ジュべナイルフィリーズを優勝するなど、基本的には牝馬が中心である。牡馬は1400mで少し走るくらいで、1200mは2020年6月末時点で未勝利である。

牡馬も牝馬も2000m前後が中心となっている。代表産駒のラッキーライラックエポカドーロがGⅠを優勝しているように、中距離が得意なようだ。

長距離は出走数が少ないものの勝率は高い。3000mの万葉ステークスでタガノディアマンテが優勝しているように、今後は勝利数が増えていく可能性がある。

そのため、基本的には中長距離が得意だと思っていいだろう。

 

世代限定戦、ダート

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2017,6,1~2020,5,31

 

古馬、ダート

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2018,6,1~2020,5,31

勝利数だと1800mが多いが、勝率は短距離から長距離まであまり差がない。

短距離は代表産駒のジャスティンが地方交流重賞を優勝している。ただ、そのほとんどの母父がネイティヴダンサー系やヴァイスリージェント系となっているように、米国系の短距離血統との配合が目立つ。短距離を走るには牝系からのアシストが必要なようだ。

1600mは2020年4月末時点でいまだ未勝利である。後述するが、東京競馬場は苦手な傾向だ。

勝ち鞍の中心は1700~1800mである。ステイゴールド種牡馬ということで、器用さが遺伝したためこのような傾向になったのかもしれない。

長距離もそこそこ走る。苦手な東京競馬場でも2100mは勝利を挙げているし、2400mも出走数が少ないだけで勝率は高い。産駒が増えてくる今後は勝利数も増えてくるだろう。

 

 

馬場適正

世代限定戦、芝とダートの割合

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2017,6,1~2020,5,31

 

古馬、芝とダートの割合

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2018,6,1~2020,5,31

世代限定戦は芝の方が勝利数が多いが、勝率はダートの方が高い。後述するが、オルフェーヴル産駒は晩成傾向があるため、まだ馬体が出来上がっていない若駒はスピードが要求されないダートの方が合うのかもしれない。

古馬は勝利数も勝率も芝の成績の方が良い。未勝利をダートで勝ち上がっても1,2勝クラスでは芝で勝利を挙げる馬も多くなっている。データ的には芝ダート兼用だが、代表産駒や上級条件では芝の成績が良いように、本質は芝馬なのだろう

 

 

 

 

コース適正

世代限定戦、芝

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2017,6,1~2020,5,31

 

古馬、芝

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2018,6,1~2020,5,31

世代限定戦と古馬でデータがかなり違うため分析しにくいが、直線の坂の有無が関係しているようだ。

直線に坂がある東京、中山、中京、阪神の成績が高めとなっている。ただ、東京は古馬になると急に勝てなくなる。おそらく、東京の古馬のレースは決め手が要求されることが多くなるため、それに対応できないのだろう。

直線に坂はないが、道中にアップダウンが多い函館と福島の成績は悪くない。オルフェーヴル自身も現役時代に凱旋門賞を2年連続2着しているようにアップダウンも得意なのだろう。

一方、京都と小倉の成績は低めとなっている。京都は3コーナーから下り坂、小倉は向こう正面から下り坂なので、それが合わないのかもしれない。

ただ、上記の通り世代限定戦と古馬でデータがかなり違うため、今後は変わってきる可能性がある。もう少し様子を見たい。

 

世代限定戦、ダート

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2017,6,1~2020,5,31

 

古馬、ダート

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2018,6,1~2020,5,31

ダートは傾向がはっきりしている。右回りの成績が良く、左回りは悪い

特に成績が良いのは京都、阪神、小倉である。芝の場合は坂の有無が成績に反映していたが、ダートの場合は関係ないようだ。

左回りは成績が悪い。右回りの勝率が11.4%に対し、左回りは4.5%となっている。

ダートの本場であるアメリカはすべてが左回りとなっているため、日本のダートコースも、一般的には左回りはアメリカ的な要素が要求される。オルフェーヴルは米国血統がほとんど内包されていないので、ダートの左回りは苦手なのだろう。

 

 

牡牝の勝利数の違い

世代限定戦

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2017,6,1~2020,5,31

 

古馬

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2018,6,1~2020,5,31

数字的には牡馬も牝馬もあまり変わらないが、すべての馬の数字では牡馬の勝利数がもっと多くなるため、この数字だとオルフェーヴル牝馬優勢にも思える。

確かに産駒がデビューした頃は代表産駒のロックディスタウンやラッキーライラックが重賞を優勝するなど牝馬の活躍が目立った。しかし、3歳になると皐月賞エポカドーロが優勝するなど牡馬が仕上がってきた。

おそらく、まだ産駒が少ないため仕上がりが早い牝馬の勝利数が多いものだと思われる。今後産駒が多くなってくると牡馬の勝利数が増えてくるはずだ。

 

 

 

 

クラス別勝利数

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2017,6,1~2020,5,31

 

基本的には2勝クラス以下が中心である。

新馬や未勝利を勝ち上がるのにも苦労する産駒が多く、勝ち上がり率は上位種牡馬と比べるとあまり高くない。

しかし、上級クラスの勝率はかなり高めだ。数少ないオープンクラスの産駒が重賞を勝利するなど、上級条件では活躍を見せてくれる。

これは、オルフェーヴル産駒は決め手が無く先行押し切りタイプが多いことも関係すると思われる。

下級条件はスローペースになりやすく決め手比べが多いのに対し、クラスが上がるとペースが流れ持久力勝負が多くなる。そのため、決め手比べになりにくい上級条件の勝率が高くなるのだと思われる。簡単に言うとホームラン血統なのだろう。

 

ダート

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2017,6,1~2020,5,31

ダートはいまだJRAの重賞での勝利はなく、2勝クラス以下が中心である。

しかし、地方交流重賞では代表産駒のジャスティンが優勝しているように、ダートも走らなくはない。

今は芝向きの配合が多いようで芝から使われる産駒が多くなっているが、ダート向きの配合が増えてくるとダートの上級条件で活躍する馬も増えてくるものと思われる。

 

 

母父の血統

世代限定戦、芝

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2017,6,1~2020,5,31

ノーザンD系=ノーザンダンサー

ネイティヴD系=ネイティヴダンサー

ロイヤルC系=ロイヤルチャージャー系

 

古馬、芝

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2018,6,1~2019,12,31

ノーザンD系=ノーザンダンサー

ネイティヴD系=ネイティヴダンサー

ロイヤルC系=ロイヤルチャージャー系


勝利数も勝率もネイティヴダンサー系が高い。GⅠを優勝している代表産駒のラッキーライラックエポカドーロは母父ネイティヴダンサー系である。他にも上級条件で活躍している馬も多いため、ネイティヴダンサー系とはニックスの可能性がある。

これはおそらくだが、オルフェーヴルの5代血統表内にネイティヴダンサー系の血が含まれていないからだと思われる。祖父のサンデーサイレンスは異系血統の塊で、異系血統との配合で多くの活躍馬を輩出してきた。他のサンデー系種牡馬も異系血統との配合の相性が良いケースが多いため、オルフェーヴル産駒はネイティヴダンサー系との相性が良いのだろう。

他には大きく米国血統とも相性も良い。代表産駒のロックディスタウンとサラスは母父米国血統なので、仕上がりが早くパワータイプとの配合が向くのだろう。

ただ、欧州血統とも相性が悪いとは言えない。母父ロベルト系やサドラーズウェルズ系は仕上がりが遅く勝ち上がるのに苦労することが多いが、年を経る毎に勝率が上がる傾向となっている。

そのため、母父米国血統は仕上がりが早くクラシックに間に合う傾向に対し、母父欧州血統は仕上がりが遅く古馬になって成長する傾向なのかもしれない。

 

世代限定戦、ダート

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2017,6,1~2020,5,31

ノーザンD系=ノーザンダンサー

ネイティヴD系=ネイティヴダンサー

ロイヤルC系=ロイヤルチャージャー系

 

古馬、ダート

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2018,6,1~2020,5,31

ノーザンD系=ノーザンダンサー

ネイティヴD系=ネイティヴダンサー

ロイヤルC系=ロイヤルチャージャー系


ノーザンダンサー系との相性が良い。クロフネなどのヴァイスリージェントの勝利数がかなり多いが、それ以外が低いわけではないので、ノーザンダンサー系との相性がかなり良いのだろう。

これはおそらくだが、オルフェーヴルの血統はノーザンテーストの4×3でノーザンダンサーの血が濃く、それが好相性になったものだと思われる。一般的にノーザンダンサー系はパワーとスタミナがある血統なので、それが強調されてダート向きになったのだろう。

 

 

成長度

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2017,6,1~2020,5,31

このデータを見る限りでは、2歳は勝率があまり高くなく、3歳から4歳前半にかけて上がり、4歳中盤から下がる傾向となっている。

しかし、2020年になると4歳勢がかなり活躍していることから、晩成傾向と思われる。

代表産駒は2歳か3歳の早い時期に重賞で好走し、クラシックで優勝する馬もいる。しかし、条件戦で徐々に力を付け出世する馬が多いことから、本質は成長力があるタイプなのだろう。

クラシックで活躍するタイプと、古馬になって力を付けるタイプを分けて考えた方がよさそうだ。

クラシックで活躍するタイプは母父米国血統で、上記の通り早い時期に重賞で好走する産駒が多い。

一方古馬になって力を付けるタイプは、母父欧州血統で勝ち上がりには苦労するが、徐々に力を付け古馬混合戦あたりで2勝目を挙げ、3歳後半以降に一気に出世する産駒が多くなるはずだ。ある意味ハーツクライ産駒に似ているように感じる。

 

 

 

 

オルフェーヴル産駒の特徴まとめ

  • 距離適正は芝ダートとも中長距離が中心、マイル以下は牝馬が多い
  • 馬場適性は芝ダート兼用だが、上級条件は芝が中心
  • 芝のコース適正は坂があるコースが少し得意
  • ダートのコース適正は右回りが得意で左回りが苦手
  • 牡牝は今のところ牝馬優勢
  • 芝の相性が良い母父の血統はネイティヴダンサー系でニックスの可能性も
  • ダートの相性が良い母父の血統はノーザンダンサー
  • 晩成傾向

 

 

個人的に考えるオルフェーヴル産駒の特徴

オルフェーヴル産駒の芝の得意なバイアスは

  • 馬場    軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
  • 上がり   速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
  • 枠     超内、内、フラット、外、超外
  • 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
  • 前後    超前、前、展開次第、差し、超差し

と想定している。

馬場は意外と軽くても対応できているが、どちらかというと重い方が良い。馬場状態の勝率はどれでも大して変わらないが、単勝回収率が違う。良だと58%、やや重63%、重78%、不良88%(2017,6,1~2020,5,31)となっている。本質は重馬場巧者だろう。

上がりは遅い方が良い。ディープインパクト産駒のような決め手がある産駒は少なく、先行押し切りタイプが多い。そのため、決め手比べにならない馬場状態が得意だ。ただ、タフで上がりが掛かったり、ハイペースのスタミナ比べになると強さを発揮する場面も目立つ。

枠は少し内枠が得意だ。重賞で優勝している産駒の多くが真ん中よる内枠なので、馬群に揉まれてストレスを溜めて、直線で抜け出すパターンが得意なのだろう。外を気分良く走ると凡走するケースも目立つ。

直線の伸びは少し内伸びの方が良い。先行押し切りタイプが多いため、内伸びの方が好走しやすい。ただ、スタートが下手で上がりが遅い馬場が得意なタイプは、外伸びの方がレースがしやすい。

前後は前有利の方が良い。先行押し切りタイプが多いため、前が止まりにくい馬場の方が好走しやすい。ただ、スタートが下手で上がりが遅い馬場が得意なタイプは、差し有利の方がレースがしやすい。

代表産駒のラッキーライラックが重賞で優勝したときは、上がり3ハロンで3位以内を記録することが多い。しかし、すべてのレースで先行中団で折り合い、直線で抜け出すのが勝ちパターンである。エポカドーロが皐月賞で優勝したときも、先行して上がり4位でまとめている。そのため、キレキレの脚を使うというより、速めのペースを維持する能力に長けているのだろう。

ただ、サラスがマーメイドステークスを優勝したときは、最後方から上がり1位で差しきった。しかし、このレースは上がりが掛かる馬場状態でペースもそこそこ流れ、サラスが記録した上がり3ハロンは34.6秒である。この場合もキレキレの脚を使うというより、タフな馬場状態で他の馬がバテてしまう中で決め手を使っている。

そのため、基本的には先行できるタイプはステイゴールドの現役時代のような先行押し切り、後方から行くタイプはゴールドシップの現役時代のようなスタミナ比べが得意な産駒が多い印象だ。ディープインパクトとは適正が真逆である。

 

オルフェーヴル産駒のダートの得意なバイアスは

  • 馬場    軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
  • 上がり   速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
  • 枠     超内、内、フラット、、超外
  • 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
  • 前後    超前、前、展開次第、差し、超差し

と想定している。

馬場はあまり気にしないようだ。馬場状態が重の時の成績が悪いが、良でも不良でも成績は変わらない。あまり気にしなくてもよさそうだ。

上がりは遅い方が良い。ダートでもキレキレの脚を使うタイプが少ないので、決め手比べになりにくいペースや馬場状態の方がいいだろう。

枠は外枠有利が良い。これはデータがはっきり出ていて、1~4枠の勝率が7.5%に対し、5~8枠は11.2%となっている。基本的には芝血統なので、揉まれない外枠の方がレースがしやすいのだろう。

直線の伸びは少し内伸びの方が良い。決め手がある産駒が少なく、先行押し切りタイプが多いため、差し馬が台頭しにくい内伸びの方がレースがしやすい。

前後は前有利の方が良い。これも上記と同じ理由だ。

ダートは芝と比べるとまだ勝ち鞍が少なく、上級条件で活躍する馬も少ない。しかし、地方交流重賞ではジャスティンが優勝しているように、ダート向きと思われる産駒がかなり出始めている。

オルフェーヴルは芝向きの血統で固められていることと、父のステイゴールド産駒はダートが空っ下手な馬が多かったため、当初は芝向きと考えられていた。しかし、ふたを開けてみるとダートもかなり走っている。

オルフェーヴル産駒はパワーとスタミナに優れたタイプが多いため、今後はダート馬を想定した配合が増えてくると、ダートの勝ち鞍が増えてきそうだ。